ブルガリア歴史地名比定一覧

バルカン山脈北はAD15頃属州モエシアとなり南部はAD46頃属州トラキアとなった。それ以降の地名の変遷を追ってみたもの。
「ローマニア」という語が定着したのは5世紀以降。


現在名
 古代名
中世名
オスマン時代
備考
ドナウ
ダヌウィウス/イストロス ケルト語からきており、ローマ人は上流をダヌウィウスと呼びギリシャ人は下流域をイストルスと呼んだとのこと。
スターラ・プラニナ ハエムス
イスカル川 オエスクス オエスクスはトラキア語源。
チェルノ・モレ
(黒海)
ポントス・エウクセイノス 古代ギリシャ人はポントス・アクセイノス(もてなしの悪い海)と呼び、ギリシャ人進出後、良い海(エウクセイノス)に変わったとか。
 シリストラ ドストロウム ドラスタル シリストリア トラヤヌス時代からドストロウムと呼ばれる。
 スビシュトフ ノヴェ
ルセ セクサギンタ・プリスタ ゴリャーモ・ヨルゴボ ルスチュク セクサギンタは60の意味。60隻の船が停泊するドナウ艦隊の根拠地であった為らしい。
7世紀には滅亡。
ビディン ボノニア ビディン ビディン
ソフィア セルディカ スレデッツ トラキア人セルディ族が語源。古代はウルピア・セルディカと特に呼ばれた。中世にはビザンツではトリアディッツァと呼んだとのこと。809年ブルガリアへ、1382年オスマンへ。
キュステンディール パウタリア
ロム アルムス ビール「アルムス」の産地。
シューメン シミヌス? シュメナ ビール「シューメン」の産地。
プレーベン ストルゴニア カメネッツ 5Cフンにより破壊。ユスティニアヌス時代再興。カメニツァというビールの名前はここが語源。
ギゲン (ウルピア・)オエスクス(エスクス) 2-4世紀全盛。6世紀アヴァールにより滅ぶ。
デヴニャ
マルキアノポリス
  トラヤヌスの姉妹の名に因んで命名。4-6世紀全盛。6世紀アヴァールにより滅ぶ。
ニキュップ ニコポリス・アド・イストルム もよりの村はニキュップ。もよりの町はゴルナ・オリャホビッツァ。
ガルメン ニコポリス・アド・ネストルム もよりの町はゴーツェ・デルチェフ。デルチェフから東へ3キロのガルメン村が当時のネストス。
ベリコ・タルノボ トラキア時代から集落があり、4-6世紀にローマとしとして栄えた。11世紀にはビザンツからはストリツウォスと呼ばれたらしい。近隣のアルバナシ村はアルバニア人が移住してきて作った村とのこと。ブルガリアでは珍しい黒ビールが「タルノヴォ」の一つにある。
サンダンスキ ザバラ
メルニック メルニック メルニック
プロブディフ フィリッポポリス プラブディフ プロブディフ マケドニア時代はギリシヤ人にポネロポリス(無頼漢の町)と呼ばれたらしい。フィリッポポリスをトラキア語ではプルブデヴァと呼び、これがスラブ語ではプラブディフ。250-70ゴート人占領。447年にフンに破壊されユスティニアヌス時代に復興。
ヒサール ディオクレチアノポリス ローマ時代は他にもアウグスタエ、セヴァストポリスなどと呼ばれたらしい。1364年オスマン占領。
スタラ・ザゴラ アウグルタ・トラヤーン/ベロエ ベロエ/イリノポリス エスキ・ザアラ/エスキ・ヒサール ベロエはトラキア時代からの呼び名。ローマ時代にも引き続き使われたらしい。イリノポリスはビザンツ側の呼び名。 ブルガリア1有名ビール ザゴルカはここの産。
カビレ カビレ ディアンポリス ヤンボル 1357-1479ダビリン。現在のヤンボル市はカビレ村の南3キロにある。
ヴァルナ オデッソス BC585年ミレトスが建設。970ビザンツ占領。第2王国時代もっとも繁栄した。
ネッセベール メッセンブリア メッセヴリア
ポモーリエ アンキアロス
ソゾポール アポロニア ソゾポール ソゾポール BC610に建設。AD73年ローマ治下へ。431年までにはソゾポールと呼ばれる様になる。
パネヴォ アクアエ・カリダエ
ラズグラッド アブリタス