後漢(東漢)人口各省分布比較
本表は、後漢時代の史書に残る各郡県人口を現在の省領域に合わせて調整して集計した値。「中国人口通史(4):東漢巻-中国人口通史叢書 袁延勝 著 人民出版社」所載の数値をもとに、現在の数値を合わせて纏めたもの。 |
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・後漢の郡国別人口記録は、紀元140年のものしか存在しない為、データは全て140年のもの。
・河北省は、北京と天津市の人口を含む。江蘇省は、上海市を、四川省は、重慶市、広東省は、香港(2007年)の人口669万人を含む。 ベトナナムは、??ng b?ng地方、sông H?ng 地方、?ông B?c 地方、B?c Trung B? 地方、Duyên h?i Nam Trung B? 地方の?à N?ng県とQu?ng Nam県2006年の人口。ベトナム政府サイトから引用。北朝鮮は、平安南道、黄海北道、黄海南道、平壌市、開城市、南浦市の人口。こちらのサイトから引用。
・現在と後漢時代を比較すると、下記のことが見て取れる。
1.湖北省の順位が変わらない。 2.四川・安徽・湖南など、11省で、後漢時代の分布割合と、現在の割合が、前後1%以内(■の省)の変動となっていて、殆ど変わらない。 3.河南、河北、山東省は、順位はあまり変わらないが、分布率が10%近く低下しており、集中度は落ちている。 4.広東省、江蘇省、貴州省の伸びが大きい。福建は際立って少数であり、3%近く伸びているものの、全国17位とイメージ程多くは無い。
つまり、全体として、戦国末期の領域については、後漢時代も、現在も、人口分布率はあまり変わっていない。大きく異なるのは、過度に集中していた中原地方が減って、周辺(浙江省から福建、広東、広西、貴州に至る、山がちで後漢時代に開拓されていなかった地域)の人口が増大している。
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後漢(東漢)人口南北分布
*1六の下に允 |
下の表は、上記省別表のうち、「内地」部分について、南北別集計を行ったもの。 左の表は、「中国人口通史(4):東漢巻-中国人口通史叢書 袁延勝 著 人民出版社」にて、州別南北人口比を比較した表(p243より引用)。南北の人口比については、州別だと6:4、省別だと7:3となり、差異が出るが、共通しているのは、北方は、1戸あたりの人口が5人を超えていて、南方は4人台であり、明らかな開きが見られる点。同書では、これを、南方は単身赴任者、単身移住者、(戦乱などによる)単身逃亡者に因むものではないかと推断している。 左表中。当時の揚州は、現在の安徽省南部を含む。荊州は、現在の河南省南部を含んでいる。益州は、現在の陝西省の東南部を含んでいる。州別統計では、南方人口が多くなるのはこの為。 下記、省別南北人口分布においては、四川では、1戸あたりの人口数が4.09と低い為、四川を北方に含めると、1戸あたりに口数は、四川を南に含めると、南北の戸数人口差が拡大する。とはいえ、四川を北に含めても、1戸あたりに口数は、南北では明確な差がでていることがわかる。
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省別南北分布(安徽・江蘇省を北部とし、四川を南部とした場合)
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省別南北分布(安徽・江蘇省を南部とし、四川を北部部とした場合)
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-中国人口通史(4):東漢巻-中国人口通史叢書 袁延勝 著 人民出版社 2007年4月-p68/p243の表、各種現代中国人口統計サイトより引用して作成。