ルーム・セルジューク朝時代の歴史冒険活劇ドラマ
『エルトゥー ルルの復活』(2014年-)
第二十六話から第四十六話


 旧オスマン帝国領土中心に26カ国で放映中の人気ドラマのセカンドシーズン。トゥルグット に3歳くらいの子供が誕生しているの で、第一シーズン終了から約三年後の話だとわかります。冗長な場面が大分増加し、第35話くらいまではシーズン1と比べると、同じ番組かと疑われる程つま らな く、かなり端折って見ましたが、第36話くらいから面白さが復活します。27-34話は、仮面ライダーのショッカー隊員のようなモン ゴルの一部隊の襲撃が単調に繰り返され、集落を焼き討ちされたカイ族が身を寄せたドドゥルガ族との間に摩擦が起こる程度で はっきりいってつまらない。35話以降、両部族の内訌が深まって陰謀色が強くなり面白さが増します。第一シーズンは、群像劇 では あるものの、主人公エルトゥールル、ヒロインハリメの位置づけははっきりしていましたが、第二シーズンは両人のドラマは後退し、群像劇の度合いが増して います。あれだけ憎らしかったサイジャンが哀れに思える程腹黒い女が登場したりして、人間ドラマが深まっています。そういう 点では、視聴者がそれぞれに思い入れることができるキャラクターの数が増えていると考えることもできます。そうしてついに、 46話目で、ビザンツ系住民とビザンツ的景観が登場しました。今まで見ていた甲斐がありました。製作者陣はそれなりに調べて いるのではな いでしょうか、説得力のある映像となっています。

 今回はモンゴルの武将バイジュ・ノヤンが1230年代、個人的にアナトリア襲撃を行なっていた時の話。史実ではノヤン率い る モンゴル軍は1243年にアナトリアに侵攻してきたが、それ以前にモン ゴル軍の一部隊がルーム・セルジューク領に入り込んでいたとのことなので、この番組のノヤン隊はその頃のノヤン隊。この部分は設定上無理がなさそうです が、 ノヤンはまったくの夜盗にしか見えません。全体的に映画「七人の侍」のような感じ。今シーズ ンの舞台はエルズルム近郊の模様。前回終了時にアレッポからアナトリアへの移住が行なわれたので、その移住先がエルズルム近郊ということのようです。

第二十七話

ハリメとエルトゥールルが馬で遠出に出てデートしている時、モンゴル軍の一団が襲ってくる。外国人がイメージするニンジャに 盾と剣を持たせたような感じ。兵隊版ブルカというか。。。多勢に無勢、エルトゥールルは結局つかまってしまうものの、ハリメ は逃すことに成功する。左下がモンゴルの武将タングット。辮髪が特徴的。手下はショッカーの 隊員にしか見えない。数は多いがめちゃくちゃ弱い。



 モンゴル兵の装備は、当初は上のような黒一色だったのが、いつからか、以下のよ うな銀色の鋲の入ったものに代わる。顔の前の垂れている部分は、めくりあげて顔が出せるようになっている。下ろして いるのは戦闘中だけ。

 
 戦闘場面は、スローモーションがやたらと多く、20分くらい続く。冗長すぎて飽きる。ハリメがカイ集落に戻ると、(モンゴ ル軍により)全滅、家 屋は焼き尽されいくつかの遺体は串刺しにされていた。エルトゥールルはくびきをつけられ連行される。

 生き残ったカイ族は、オグズ24部族のひとつ、ドドゥルガ族(第一シリーズにも登場していた)の集落に避難していた。ド ドゥガ族の紋章は、黄色地にやっとこを広げたような紋章(Kの字の上半分がU字型)。ドドゥルガ族長コルクト・ベイは、スレ イマンシャーの妻ハイメ・アナの兄らしい。続いてハリメがエルトゥールルの馬を連れて戻る。捕虜になったモンゴル兵一人が連 れてこられ、石をぶつけられ酷い目に。あとで指を一本づつへし折られ、最後は首を折られて死ぬ。ドドゥルガとカイ族で部族会 議が持たれ、コルクト・ベイが、カイ族の受け入れを決定する。ドドゥルガ族の集落は以下のような感じ。族長の天幕は木造の土 台の上にあり、護衛兵士が常駐し、天幕前は舗装さ れているがて、石橋まである。





 エルトスールルの親友の一人、トゥルグット・アルプの妻アイクスは、全身を焼けただれ、瀕死の生死をさまよい続ける。完全 に焼け爛れ、目と口の位置もわからない画像は少々きつい。

 場面は変わって街道筋の隊商宿に黒づくめの男がやってくる。以下はキャラバンサライの概観と内部。



 他の客が、ノヤン、ホラサン、ブハラ、サマルカンド、と最近のモンゴル族の西方遠征の状況の噂語っているが、それを聞きと がめが男はフードを 取り、一瞬のうちに他の客と店の従業員を殺戮する。女子供まで容赦ない。この男こそ、第二シーズンでエルトゥールルの宿敵と なるモンゴルの武将ノヤン(バ イジュ・ノヤン(-1259年頃))だった(以下画像左端の2枚。その他の画像は、エルトルールルの側近トガン やバムシ達)。どうにも日本の戦国武将にしか見えないのだけれど、本当にこんな軍装だったのでしょうか。。。




     ドドゥルガ族では、20名程度のエルトゥールル救出軍を派遣することに決まった。途中、エルトゥールルが手がかりとして残したものを発見し希望を抱く。

第二十八話

 一方、集落ではエルトゥールルは死んとだいう見方も出て、部族内の勢力均衡に影響を及ぼす。特にコルクトの息子トゥテキン は、ドドゥルガ・カイ部族連合の後継者候補なので、グンドゥルドとエルトゥールルはライバルということになり、彼らの間の緊 張 が回を追うごとに高まってゆく(後、ティルギットはギョクチェを好きになったりするが、ギョクチェはまだエルトゥールルを 想っているのでややこしい展開が続く)。この間、エルトゥールルはノヤンの元で拷問にあっていた。

第二十九話

 エルトゥールルは相変わらずノヤンの元を逃れようとしている。一時的に脱出し、森の住民に助けられ介抱される。捜索隊はノ ヤンの罠にはまって包囲されるがなんとか撃退。捕虜にしたモンゴル兵(容貌からトルコ族)を逃そうとする人物がいたりして、 またしても陰謀合戦となりそうな展開。エルトゥールルに脱出されたノヤンは部下にあたりまくり簡単に部下を刺し殺す。どうし ようもない野蛮人として描かれている。捜索隊、エルトゥールルに洞窟で再会したところで終わり。

第三十話

 中盤でようやくエルトゥールル、コルクト族集落に帰還。トゥテキンが民衆を集めてカイ族含めたリーダー宣言をしようとして い るところで帰還したので、エルトゥールルの身内は喜んだが、他は戸惑い気味。対ノヤンのための軍事訓練が開始される。以下は 集落の様子。左は女たちが経営する織物工房。右側は商店街。織物工房は前シーズンのカイ族の集落のものと同じだが、商店街は ドドゥルガ族の集落で初登場。



第三十一話(未視聴)

第三十二話

 ドドゥルガ・カイ族の一員ハムザ(確かカイ族の一員として前シーズンでも登場していた)一族は、部族を裏切り、ノヤンに通 じている。ドドルゥガ・カイ族はノヤン軍討伐隊を編成し、ノヤンに滅ぼされたキャラバンサライを発見。ノヤンとその一味は夜 盗の類にしか見えない。裏切り者ハムザは、森の中で配下の者どもとノヤン討伐隊を弓で狙撃しようとしたところ、エルトゥール ルに発見されてしまうが、逆にエルトゥールルを捕獲する。

第三十三話
 
 エルトゥールルは森の樹木に縛り付けられ放置されるが、再び森の住民(29話で登場した人物と同じかも知れない)に助けら れる。族長会議では、毎回ドドゥルガとカイ族が対立し、コルクトベイは一時心労で寝込んでしまう。カイ族は、族旗を立てよう とするが、トゥテキンが倒して旗を踏みつけてしまうなど、部族対立は徐々に激化するが、今回はエルトゥールルが演説してこと なきを得る、カイ族旗は無事立てられる。しかしこの後も集落内で対立は起こり続ける。裏切り者ハムザの一隊はノヤンと血盟を 結び完全にノヤンの配下に入る。ある夜、集落で不審火が発生し、(飛ばし見したので細かい事情は不明だが)トゥテキン一味が エルトゥールル・グンドゥルド一家が食事をしている最中に剣を持って乱入する事件が発生する。エルトゥールルは反撃に出て トゥ テキンの首に剣をつきつける。ハイメ・アナはトゥテキン・エルトゥールル双方を叱責し、エルトゥールルは当面追放となる。翌 日郊外に出たエルトゥールルを、またもハムザとノヤン一隊が襲撃したところで終わる(このようなワンパターンが多い)。

第三十四話

エルトゥールルは森の中を逃げ続け、ノヤン・ハムザ隊の追跡が延々と続く。森の中でハムザに偶然出くわしたエルトゥールル は、ハムザを徹底的に殴りつけ、モンゴル兵の追撃をかわして逃げ切り、森の住民の洞窟で暮らすようになる。トゥルグットとト ガンも加わっている。(もう一人いるが、バムシではなく、カイ族かドドゥルガ族の青年)。この回からアフラシアブというイラ ン人商人がノヤン陣営に加わり、商人としてドドゥルガ・カイ集落を訪問するようになり、今後の陰謀に加担するようになる。森 でトゥテキンの部下2人がモンゴル兵に襲われ、トゥグリットとトガンに助けられる。トゥテキン、集落に戻った部下をぼこぼこ に殴りつける(カイ族への借りになったからかな?)。いづれにしろ人望をなくす行為である。エルトゥールルは一人、亡き父の 墓を訪れ、埋めてあった箱を掘り出すが、そこにイブン・アラビーが通りがかり再会する。


第三十五話

 エルトゥールルはイブン・アラビー教団の儀式に参加する(以下右画像)。キャラバンサライでハムザ一隊がトゥテキン一隊と 遭遇し戦闘になる。下左はノヤンの野営地。ほんと、蛮族な描かれ方。



※その後、内藤みどり著『西突厥史の研究』に訳出されている、6世紀東ローマの史家の断片集『メナンドリ・ピロテクトリス・ フラグメンタ』 pp376-85の、東ローマの西突厥への使節の旅行記に、この番組で描かれているような遊牧民の宗教儀礼が記載されてお り、本ドラマのモンゴル人の宗教儀礼の描き ぶりは、史料的裏づけがあることがわかりました。モンゴル時代と突厥時代は700年くらい違うので、そこを混同するのは時代 錯誤かも知れませんが、(モン ゴル帝国直前のモンゴルの宗教はまだ詳しくは調べていませんが、突厥時代同様シャーマニズムだったようです)ドラマの宗教儀 礼はともかく史料のある内容で あることがわかったことは収穫でした。

第三十六話

 今回の前後で新しく登場してくる人物などの紹介。右上はトゥテキン(既出)、その左はアフラシアブというイラン人商人で、 ノヤンと結託していて、ドドゥルガ・カイ集落にも商人として潜入する。その左は裏切り者ハムザ。右端は、洞窟の中でエルト ルールルと一緒にいたアブドゥルラフマーンという人物で、ハムザの部下でありながらエルトゥールルと通じている(モンゴル人 ではなく、トルコ人の模様)。左下はルー ム・セルジューク朝代官アタ・ベイ。その右ゴンジュギル・ハトゥン(後述のギュルシティキン・ ベイの娘)。見落としかも知れな いが、最初に登場したのは35話で、アタ・ベイの城館の執務室を訪問し、その後集落を訪問してくる。こいつも腹黒い策謀家。その右 はギュルシティキン・ベイ。彼も今回初登場。コルクト・ベイの妻アイトゥルン・ハトゥンの兄。右端 が、今回伝書鳩を摩り替えたド ドゥルガ族の高官で医者のアルトゥク・ベイ。



ハムザ一隊、ルーム・セルジューク朝の代官のいるキャラバンサライを襲撃し、代官アタ・ベイを捕獲するが、そこにトゥテキン 一行が到着し撃退する。アタ・ベイはドドゥルガ・カイ集落を訪れた後、エルトゥールルの隠れ家も訪問。その後再度アタ・ベイ はコルクトとトゥテキンの元を訪問し、コンヤの宮廷(スルタン、アラッデイーン(カイクバード一世))の意向を伝えた模様。 翌日アタ・ベイは森で伝書鳩を回収するが、そこをノヤンの部下タングットとハムザ隊に襲撃され戦闘となる。アタ・ベクは伝書 鳩を 返信する前に戦闘となったため、その間にドドゥルグ側の人物(名前不明)が別のメッセージをつけた伝書鳩を飛ばす。アタ・ベ クの部下は全滅し、ベクは森の中に逃げ込み、文書を岩の下に隠す。その後アタ・ベイは、ハムザとアブドゥルラフマンにつか まってしまう。

 一方エルトゥールル、トガン、トゥルグットはノヤンの部下タングットと遭遇し、また包囲される。しかし、今回はエルトゥー ルル が 超人的力を発揮し、部下全員を始末し、タングットを追い詰めるが馬で逃亡される。タングットは瀕死のまま馬に横たわり森を抜け出たと ころをたまたまそこにいたイブン・アラビーに介抱されるのだった。第一シーズンのクラウディウス同様、これでタングットが改 心と かしたら面白いかも。取り合えずタングットは治療してもらった礼を言って去る。

 ドドゥルガ・カイ族の部族会議にギュルシティキン・ベイがやってきてなにやら問題発言。どうやら、伝書鳩を摩り替えて送っ た男(アルトゥク・ベイ)の陰謀で、エルトゥールルがコンヤの宮廷で反逆者とされたことを伝えに来た模様(この解釈は間違っ ている かもしれない。37話で密かに集落に戻ってきたエルトゥールルが、鍛冶屋の親父とともにアルトゥク・ベイと密会する場面が出てくる し、彼はエルトゥールルの洞窟も訪れる。彼はドドゥルガ族ではあるが、カイ族側に立つ人である。ギュルシティキン・ベイの身 分も良くわからない。35話までつまらなかったので、端折って見すぎたツケである。ちょっとよくわからなくなっている)。ア タ・ベイがノヤンに捕まった件で濡れ 衣を着せられたものと思われる。

 その頃ノヤンの野営地では、アタ・ベイがノヤンに尋問され、その後木に縛り付けられる。夜間、アブドゥルラフマーン(上左 上画像の人物)がエルトゥールルの洞窟に報告に赴くが、タングットに後をつけられていた。翌朝エルトゥールルは、アタ・ベク 救出 に 向かい、アタ・ベクを護送中のノヤン隊を森で待ち伏せ、アタ・ベクの救出に成功する。

 以下の画像は、集落での女性達の仕事風景。この回、トゥテキンとギョクチェはいいムードになっているが、ギョクチェは前 シーズンと比べると、顔つきだけではなく行動も悪女っぽくなってきて、はっきりものを言うようになってきた。前シーズンはま だ少女っぽかったのが成長してきたとも思われる。



第三十七話

 前回せっかく救ったアタ・ベイだが、戦闘に参加せず、陰で様子を伺っていたタングットに射殺されてしまう(タングットは、 何故かア ブドゥルラフマンの裏切りをノヤンに報告しない)。ハリメは、実はエルトゥールルが潜む洞窟の場所を知っていて、時折訪問し て密会していたのだが、それが家族に知られることになり、遂に地図を描いてハリメ・アナに渡す。それを盗み聞きしたギョク チェは、トゥテキンに教える。ハリメはギュルシティキン・ベイの部下に連行される。ハイメ・アナは連行中の一隊を怒鳴りつ け、剣を抜くと、周囲のカイ族も一斉に剣を抜き一触即発になるが、コルクトが仲介に入りその場は収まる。洞窟でエルトゥール ルは書類や地図を見ている。アタ・ベイが隠した書類を入手したのかも知れない。夜間、エルトゥールルは密かに集落に戻り、鍛 冶屋の親父、アルトゥク・ベイ、バムシ、ハリメと会う。エルトゥールルはハリメにコンヤに(一時的に)戻るように言う(ハリ メは身 ごもっているようである)。集落に戻ったハリメはア ナにエルトゥールルの無事を伝え、コンヤに赴くことを伝えるが、これもギョクチェが盗み聞きし、トゥテキンにすかさず報告→ ギュルシティキン・ベイに伝わるのだった。トゥテキン一行はエルトゥールル一隊と森で会うことになるが(ギョクチェが盗み聞 きした情報で、エルトゥールルが出向いてくる場所を知ったものと思われる)、その模様をノヤン一隊が監視していた。



第三十八話

エルトゥールル一行とトゥテキン一行は戦闘になる。密かに遠目から見ているノヤンは、双方の戦いぶりに感心してる様子。ぼろ ぼろになったトゥテキン隊 を置いてエルトゥールル一行は去るが、そのトゥテキン隊にノヤン隊が襲撃をかけてくる。今度はトゥテキン隊VSノヤン隊の戦 い。トゥテキン隊全滅。しかし何故かトゥテキンだけは止めの刺し方が甘い。まだ命があるうちに、背中を深く切り付け窪地に突 き落としただけ。完全に絶命させたわけではない。ノヤンに命を助けてもらった男は、集落に戻り、エルトゥールルのせいだと報 告し、集落ではエルトュールル糾弾デモにまで発展。エルトゥールル一隊は引き続き洞窟暮らしをしていてイブン・アラビーが訪 ねてくる。

集落の女性陣の間でも、カイ族とドドゥルガ族の間で対立が深まってゆく。コルクトの妻はコルドールの裏切りの件を持ち出して サイジャンを糾弾する。ゴンジュギル・ハトゥンはニヤついているから、裏で煽っていたのだろう。部族会議でも、カイ族とド ドゥルガ族との対立は激化し、コルクト・ベイは心労でまた寝込んでしまう。


第三十九話

集落でエルトゥールル非難の声が あがっているところにエルトゥールルが帰還する。エルトゥールルはデモの扇動者の首を一太刀で刎ね、カイ族も気勢を上げ、コルクトも激怒。コルクト父が 投げた短剣が、エルトゥールルに切り付けた男の剣に跳ね返ってエルトゥールルの母ハイメ・アナの腹に刺さってアナは縫合手術 をする程の重症を負う(アルトゥク・ベイが手術を行なう)。この事故のおかげで両部族の全面対決はひとまずお預けとなる。

 エルトゥールルの洞窟もタングットに監視されて、ハリメと鍛冶屋の親父がコンヤへ出発するとこを見られる。イブン・アラ ビーと ドドゥルガ・カイ集落の3人の兵士が林の中で、瀕死の トゥテキンを発見する。まだ生きていた。実はエルトゥールルが先に発見し、そこにイブン・アラビーが通りがかったのだった が、誤解を招くのでイブン・アラビーが発見した、という形をとったのだ。イブン・アラビーが祈りを唱えると蘇生する。イブ ン・アラビーの従者が看病に残り、今回アラビーは散歩を装って集落の兵士をトゥテキンの元に案内したらしい。トゥテキン生存 がまだ民衆に知らされていないため、集落では、ハイメ・アナの天幕(エルトゥールルがまだ中にいる)の周囲で未だ殺気立った ドドゥルガ族側の男達が剣を突き上げ、女性達はこぶしを振り上げ叫び続け、アナの天幕は厳重に多数の兵士で警備されていた。 この頃、兄のグンドゥルドがエルトゥールルをベイと呼んでいるから、既に弟のリーダーシップはこの時点で確立 しているのかも。グンドゥルドの説得に剣を収める男達。エルトゥールルは取り合えず牢屋に監禁することで妥結する。一方洞窟では、アルトゥク・ベイがトゥ テキン の 縫合手術を行うが、治療中のトゥテキンの心臓が止まってしまう。医者(アルトゥク・ベイ)は蘇生させようとするところで終わり。

第四十話

心臓を打ってトゥテキンなんとか蘇生する。夜間、モンゴル軍が集落に侵入してくる。今回は女性陣も剣を持って戦う。結構強 い。牢獄を襲撃され、エルトゥールルも脱出して戦う。この頃、ハリメはキャラバンサライに宿泊してい た。(一般トルコ人に変装した恐らく)ノヤンの部下タングットがハリメの一行に眠り薬をいれ、部屋を物色し、目当てのものがないとわかると、ハリメに短剣 を つきつけ、ひそ かに連れ去ろうとする。

 一方ハイメ・アナはすっかり回復。若干回復したトゥテキンを担架にのせてアラビー一行は運ぶが、その担架を引きずった跡を モンゴル兵に発見されてしまう。アラビー一行は追跡の雰囲気に気づき、途中で道をそれ森に入り、担架を引きずった痕跡を枯葉 で隠して追跡を巻く。洞窟に逃げ込むみ、ノヤンに探り当てられそうになるものの間一髪助かる。

キャラバンサライでの襲撃を逃げ延びたハリメは山中でまたも襲撃される。襲撃者はハリメ・スルタンと呼んでいるので身分はば れている模様。ハリメの荷物から何か書類を捜している。黒ずくめの謎のフードの騎士が助けてくれる。

 一方、羊毛運送人に化け、兵士が隠れた羊の毛を荷台につんだ馬車が集落へやってくる。検閲官は怪しむが、サイジャン・ハ トゥンが通せと強引に入れてしまう(中に隠れているのは、トガンやバムシらエルトルールル側近だと思われる)。

 ギュルシティキン・ベイが裁判官(この人はウラマーでもあるようだ)を務め、エルトゥールルの裁判が開始された ところで幕。

第四十一話

エルトゥールルの処刑が決定される。処刑直前、サイジャンが運び込んだ羊毛荷車からトガン、バムシ、トゥルグットが登場、力 ずくで突入しエルトゥールルを救いだす。天幕の中で剣をつきつけられていたハイメ・アナとグンドゥルドも外の騒ぎを聞きつけ 反 撃に転ずる。コルクトベイを人質にとる。ドドゥルガ族側からすれば、カイ族にクーデターを起こされた形となった。そこに、イ ブン・アラビーに連れられて、担架に乗せられたトゥテキンが集落に戻ってきて、エルトゥールに助けられたと証言する。エル トゥールルがカイ族民衆の喝采を浴びる。部族近くに視察に来ているノヤン。エルトゥールルが処刑されずに終わったのを見届け て去る。

 ノヤンの野営地では、武将タングットが、これまでのノヤンへの仕打ちを回想し、なにやらノヤンへの反逆心が芽生えたようで あ る。

 ドドゥルガ・カイ部族会議が召集され、コルクトとハイメが一緒に族長席に座り、共同声明。エルトゥールルは公式に復権。し かしトゥテキンとエルトゥールルの間は以前と同じ。あまり友好的には見えない。グンドゥルドが当面族長代理のような存在に選 出 されることになった模様。コルクト、トゥテキン、ギュルシティキン・ベイもしぶしぶ賛成する。

 以下はドドゥルガ・カイ集落。中心部に天幕以外の木造の建築物が増え、集落というより、村の段階へと発展してきていること がわかる。映像製作者、意外に芸が細かい。




第四十二話

 冒頭、エルトゥールルと側近三人(トゥグリット、トガン、バムシ)がモンゴル軍タングットとハムザの部下コヌシュらと遭 遇、戦 闘となり、コヌシュが死ぬ。モンゴル兵は蹴散らされ、タングットはまたもや逃亡。

 ドドゥルガ・カイ集落では、ゴンジュギュルとグンドゥルドの婚姻が決まったようで、グンドゥルドは既にサイジャンとは一緒 に暮 らしていない。しかし、婚姻式の席でギュルシティキン・ベイの差し出した指輪にエルトゥールルはキスしないのだった。その後 エルトゥールルとアルトゥク・ベイは、オグズ族の族長会議と思われる会合に出席する。場所はテロップが出ないので不明だが、 この番 組では恐らく地方の町が登場するのはこれがはじめてだと思われる。以下左下がその町の映像。夜の映像しかないのが残念。右下 は、集会所(隊商宿かも)に集合したオグズ24部族の代表者たち。彼らの後ろにズラリと族旗が並んでいる。



 左下が、会合を取り仕切っている一番偉そうな人物。名前は不明(聞き取れなかったか、或いは名前は登場しなかった)。津川 雅彦によく似ている(仮に大族長と呼んでおく)。中央画像は右上画像の中央奥と同じ場所。中央が津川大族長。右下は町の街 路。20時から放映している本番組の前の時間帯に放映されている、ほぼ同じ時代を扱った同局のドラマ『ユヌス・イムレ』の セットを用いていることがわかる。



 会合での会話内容がわからないのが残念。サマルカンド、ブハラ、テルメズ、レイ、マラズギルト、アナトリアと会話に出てい たので、オグズ族のこれまでの移住経路や今後のアナトリアへの移住の話でもしているのかもしれない。取り合えずなにやら満場 一致で議決して散会。

 以下は今回の女性陣の頭飾がステキなので画面ショットを一通りとって見ました。人物は、左から、ゴンジュギュル、サイジャ ン、コルクトの妻アイトゥンナ・ハトゥン、ギョクチェ、ギョクチェ、ハイメ・アナ。



 これもアクセサリが気に入ったので撮ってみました。左からサイジャン、ゴンジュギュル、ハイメ。



 何話だったか忘れたが、ゴンジュギュルは、サイジャンが森に住む老婆の占い師に相談にいったのを尾行し、相談内容を知り、 サイジャンを脅すのだった。サイジャンは、夜、ゴンジュギュルがコルクトの天幕でグンドゥルドたちとの夕食に行っている最 中、 ゴンジュギュルの天幕に忍び込んで証拠品を探すが、ゴンジュギュルが戻ってきてしまい失敗する。間一髪で脱出するサイジャン (因みにゴンジュギュルは、サイジャンが去った後女占い師を始末している。恐ろしい女。これに比べればサイジャンのこれまで の悪行など可愛いものである)。ところで、この夕食の場面では、皆大きめの木製のスプーンで食べていた。手づかみじゃなかっ のか。このあたりもいづれ史実ではどうだったのか調べてみる予定。

 集落で、バムシ、トゥグルット、トガンらがふざけあっているのを通りがかりの女性(多分バヌチチェキという名前)がく すりと笑って通り過ぎ、トガン一目惚れ。この後トガンがバヌチチェキ(下右画像)にアプローチする場面が時折登場し、 この番組では今まで無かった息抜き場面がたまに登場するようになる。バヌチチェキは剣を脇に差していて、男勝りな風情。 以下右は、陶器屋。右側は轆轤を回して陶器を作る職人。どんどん集落の都市化が進んでいる。



 ノヤンの野営地に戻ったラーマンは、剣を抜いたモンゴル兵に囲まれ、斬り付けられ倒される。裏切りがばれてた?ノヤンに唾 をはきつけ、ノヤンにボコボコに殴られる。最後は木材で徹底的に殴られていたから流石に死んだかも知れない。ここで幕。

 以下、集落の男性陣が戦闘訓練している場所にあった動物の頭。もしかしたら標的かなにかなのかも知れないが、改宗前のトル コ族の異教時代の名残かも知れない。



第四十三話

机の上の模型の地図を挟んでカイ・ドドゥルガ族首脳部作戦会議。ノヤンの複数ある野営地を一斉に襲撃することになった。



 エルトゥールルのみ別任務を与えられ、他のメンバー(トゥテキン、グンドゥルド、トガン、バムシ、トゥグリットらと中心メ ン バーと男性陣)は皆モンゴルの野営地を襲撃し、瀕死の状態のアブドゥルラフマンを確保、裏切り者ハムザとモンゴル兵士数名を 捕虜にして帰還する(しかしタングットはいないので、またもや逃亡に成功した模様)。その頃、エルトゥールルは、隊商宿で以 下中 央の人物と会っていた。この人は、どうやら第一シーズンでは少年が演じていたエルトゥールルの弟のジャンダルの模様(第二 シーズンでジャンダル少年は登場していないし、他に兄弟がいなければ、このむさい青年がジャンダルということになるが、この 回では名前がスングルテギンとなっている。幼名が成年になって変わったのかも知れないし、第一シーズンでのチャンダルという 呼び名は、スングルの聞き違いかも知れない※その後、スングルテギンとジャンダルは別の人物であることが判明。エルトゥール ルは四人兄弟という設定だった)。第四十 話でハリメを助けた謎のフードの男も彼だと思われる)。スングルテギンはルーム・セルジューク朝で働いているのかも知れな い。アラーウッディーン(ルーム・セルジューク朝のカイクバート二世)やノヤンの名前が出ているので、政治情勢の会話をして いる模様。この時スングルテギンがエルトゥールルに渡したのが以下のメダル。何か重要なメダルの模様。



 実は、この宿の経営者達は全員殺害されていて、客としていたのは、全員ノヤンの部下だった。そこにノヤンがやってくる。ノ ヤンはトルコ人の姿(上左)をして現れる。ノヤンはエルトゥールルたちの会話をこっそり聞いていて、ノヤンも会話出てくる と、なにやら、頷いているノヤン。というかノヤン微笑んでるよ。いつも気難しい表情をしていて簡単に部下を殺したりしている 残虐なノヤンの笑みには驚いた。結局話に区切りがついたところでノヤンと配下は正体を顕し、隊商宿の中で戦闘になる。なんと か撃退するも、スングルテキンは刺されて重傷を負ってしまう(以下左が隊商宿内部。左右奥と中央手前に客席があるのがわか る。右下はカイ・ドドゥルガ集落の入り口の商店街を俯瞰している珍しいショット。



 重傷を負ったスングルテキンを連れてエルトゥールルが集落に帰還するところで終わり。

第四十四話

 スングルテキンとアブドゥルラフマンはアルトゥク・ベイに治療される。スングルテキンはこの回の中程で回復するが、アブ ドゥルラ ルマンは危篤状態が続く。イラン人商人アフラシアブが、サイジャンに眠り薬を嗅がせ、ハムザを牢屋から脱出させ、ハムザとサ イジャンを荷馬車に隠して集落を抜け出す。一方、ゴンジュギュルがは、ハイメの天幕に忍び込み、前回チャンダルが見せたメダ ルを盗み出す(このメダルは一体何なのだろうか)。なお、前回モンゴル人軍営が全部カイ・ドドゥルガ族に襲撃されたので、今 やノヤン部隊は山間の洞窟の中を基地としているのだった。

第四十五話

 今回、サイジャンがノヤンに捕らわれたことが集落に伝えられ、グンドゥルドが、メダル(第43話で登場したもの)をゴン ジュ ギュルから受け取り、それとサイジャンを引き換えにノヤンの指定した場所に赴く(43話でこのメダルをエルトゥールルにスン グルテギンが見せて説明している時、変装したノヤンが衝立を隔てた隣の席で話を盗み聞きしていたので、ノヤンはこのメダルの 重要性を理解しているである)。以下右端がノヤンの手にメダルが渡ったところ。



 今回、何をもめているのかわからないが、前回(だったかな?)あたりからハリメとギョクチェが険悪な感じとなっていて、今 回ギョクチェと口論になったハリメが短剣をギョクチェの喉元につきつけ憎しげにギョクチェを睨み付ける。ハリメはこの番組 中、もっとも美人であるものの、いかにもお姫様キャラであまり魅力を感じなかったが、ちょっと見直した。ちょっと背筋がゾク リとしました。まあ、これくらいでないと将来の族長夫人は務まらないわね。

 中央の二人は今回初登場キャラで、名前も役柄もわかりませんでした。前回ラストで遠乗りに出たエルトクールル(その後の展 開を見ると、モンゴルの進出で危険となった現在の定住地から移住するため、新たな移住を探しに出たようである)一行が盗賊に 襲われているところを助けた人々で、はっきりわからないが、右人物が左人物の上司らしく(エフェンディと呼んでいたよう な)、右の人物がカイセル・ディーワン・チェルマーニとか言っているように聞こえたので、ルーム・セルジューク朝のカイセリ の役人かも知れない。

 この回は、単身サイジャンとメダルの交換に赴いたグンドゥルドを、ノヤンがハムザに処分を命じたところ、ハムザが「もう遅 い」と口にしたところで終了。

第四十六話

 この回ちょっと重要な回なので、2時間半もあるにも関わらず(前回のあらすじ部分以外)端折らず視聴。

 ハムザは土壇場でノヤンを裏切ったのだった。激怒したノヤンはハムザを刺し、ハムザは瀕死の重傷を負う。そうしてノヤンと グンドゥルドの一騎打ちとなり、ノヤンを生け捕りにして村に凱旋する。ノヤンの部下タングットは林の中から一部始終を見てい た が、上司を助けにいかず、そのまま引き返す。以下は両手を縛られて泥だらけになったノヤンが、集落に入り、民衆から泥や石つ ぶてを浴びているところ。それでもふてぶてしい表情を失わないノヤン。なんか見ていて気の毒になるくらいな扱いだけど、以前 住んでいた集落を焼き討ちされ、多くの死者がでていることを考えると、仕方がないかも。



 下左中央は、族長天幕前で民衆に向かって拳を振り上げて演説するグンドゥルドと、アッラーアクバル!の歓呼で剣を振り上げ 答 える民衆。バヌチチェキも女性の中で一人剣を振り上げている。グンドゥルドカッコいい。誇らしげなサイジャン。右2枚は、 この時のコルクト妻アイトゥルン・ハトゥンとギョクチェ。衣装が目を引いたので撮って見ました。ノヤンは牢屋の天井に両手 を、床に両足を固定されて牢獄に監禁される。



以下は集落のブランコで遊ぶ子供たち。ブランコっていつの時代からあったのだろうか。


 さて、今回から、ビザンツ人と十字軍が登場します。最近登場した人物含めて紹介 します。以下左から、エルトゥールルの弟のスングルテギン、その右、アブドゥル・ラーヒマンというイスラムのダル ヴィーシュらしい人物(ダルヴィーシュ(乞食僧)にしては普通の農家のようですが、ダルヴィーシュと呼ばれていまし た)。中央は、十字軍の宣教師。ビザンツ農村に布教している。その右は名前不詳のビザンツ農民の一人でまとめ役のよ うな地位の人の模様。右端は、十字軍の隊長のひとり。この場合の十字軍とは、ラテン帝国のことである。この隊長は、 このあとエルトゥールルに殺害される(後述)。



 移住先を探しに出ていたエルトゥールル一行(いつものメンバー。トゥグルット、トガン、バムシ)は、移住先候補(左下)を 見つける。その頃近隣のビザンツ農村では、イスラム教徒のダルヴィーシュが、農村のテントに正教徒農民(ビザンツ住民)を集 め、布教活動をしていた(下右画像)。聴衆の中には上中央の、カトリックの宣教師もいる。



 以下はビザンツ農民の装束(下左画像の右側の人物はカトリック宣教師)。結構そ れらしい雰囲気が出ています。ダルヴィーシュが説教しているところに、十字軍がやってきて、布教をやめさせ、住人に 農作業に戻るように命ずる。







 その後、ダルヴィーシュは、またもビザンツ農村のリーダーらしき人物と会い、イ スラムの教えを説くのだが、その様子は宣教師によって十字軍に通報されており、十字軍兵士がダルヴィーシュを殺害し ようとしたところ、エルトゥールル一行が来合わせて十字軍の一隊を殲滅してしまう。ダルヴィーシュ一人を助けるため に十字軍兵士、全滅。相変らずやりすぎな感じの主人公達ですが、こうして新たに十字軍との抗争が開始されるのだっ た。

 以下は、助けたダルヴィーシュ・アブドゥル・ラーヒマンの農家。集村ではなく、散村であることがわかる映像です。 下左はその農家の内部。エルトゥールル達が歓待されているところ。この画面ショットではわかりにくいのですが、左側 の壁は本棚となっていて、部屋の隅には各種家財道具が置かれていることがわかる、興味不快映像です。



 下は、ビザンツ農民の集会所のようなところ。建築様式を見る限り、ビザンツ遺跡をそのまま使っているようです。こ んな感じの遺跡は、トルコに限らず、バルカン半島一帯で見られる形式です。第42話でアナトリアの地方都市(ドラマ 『ユヌス・エムレ』のセットを使ったもの)が登場していたので、地方都市の映像が出せないわけではないと思うので、 この部分は、あえて、農民の集会所として遺跡を利用しているのだと解釈します。これを地方都市のつもりだとして撮影 している可能性もないではありませんが(実際そういうトンデモ映画がたくさんあったりするので)、このドラマの考証 ぶりからすれば大丈夫そうです。 




 そして、遂に、コンスタンティノープル のブラケルナエと思われる宮殿が登場。TEKFUR SARAYIは、単なる「ビザンツ宮殿」の意味かも知れませんが、TEKFUR SARAYIがブラケルナエ宮殿の意味で使われていることは多いし、実際残存している壁面遺跡や他の中後期ビザンツ遺跡をヒントとした再現映像として、十 分説得力のある範囲です。この番組を見ていて 良かった!!!2012年のコンスタンティノープル陥落を扱ったトルコ映画『征服1453』は、末期ビザンツである にも関わらず、ユスティニアヌス時代の大宮殿がそのまま(いやそれ以上にキレイで立派)映像に登場していて違和感あ りまくりで映画紹介する気にな らなくなってしまう程でしたが(映画紹介していないのは、日本でdvdが出るかも知れない、というのもあります が)、この映像は納得できます。ブラケルナエ宮殿は、成立は5世紀末から6世紀に遡るものの、現在に残る遺跡は明らかにもっと後 世のもので、コムネノス朝時代から皇帝の住居や執務場所として利用されていたので、この頃(13世紀) には、コンスタンティノープル北西部の一角の小規模なブラケルナエ宮殿が主に利用されていたと考えても差し支えありませんし、仮にラテン帝国が占拠してい る地方の宮殿であったとしても、規模、建築様式からして、十分ありえそうな再現画像となっています。



 そこで祈っているのは、師団長オレンティス(オレステスかも知れない(以下左 端))。第一シーズンのティトス同様、狂信的な人物のようである。中央二枚は、エルトゥールルが出会ったダルヴィー シュとその息子。息子の帽子(右から2枚目)は、ウイグル族の帽子に似ています。中央アジアから移住してきたウイグ ル族という設定かも知れません。右端は後述。



 エルトゥールルは、ダルヴィーシュから、この地方の政情の説明を受ける。アブ ドゥル・ラーヒマンは、苔の生えた土を切り取って地面の上に置き(これがマルマラ海)、木の枝を周囲に3本刺して、 @コンスタンティーニエ、Aブルサ、Bニケーア と説明する。どうやら、ビザンツ帝国が以前コンスタンティノープル を支配していたが、今は十字軍が支配し、ビザンツ皇帝はニケーアに移っている、という政情を説明しているようであ る。



 ビザンツ農民の遺跡集会所にエルトゥールルがラーヒマンの案内でやってくる。聴 衆にはオレステス師団長と宣教師がフードをかぶってまぎれていた。師団長、突然正体を現し、部下たちも現れてエル トゥールルを包囲する。エルトゥールル危機一髪!

 その頃、カイ・ドドゥルガ集落では、コルクトが病気で寝込み、サイジャンはグンドゥルドの正妻に返り咲き、サイジャンは子 供 を身ごもる。更にサイジャンは、ハリメにお願いして、老婆占い師を撲殺してしまった時の証拠の品を、ゴンジュギュルから取り 戻して欲しいと依頼し、ハリメが、コルクト・ベイの天幕に忍び込んで探している時に、コルクトが戻ってきてしまう。ハリメ危 機一髪!

 その頃、集落では、ノヤンの処刑が執行されようとしていた。グンドゥルドが剣を振り上げたその時、大勢の衛兵を従えた人物 が 集落に行進してくる(上紹介画像右端の人物)。彼は誰なのか?ノヤン危機一髪!

 というように、三つの危機が盛り上がったところで終了。面白くなってきました。



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