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中国・深圳の書店で書棚を独占する東野圭吾


  先日所用で久しぶりに深圳に行ってきました。深圳の大書店深圳書城南山店での 東野圭吾作品の陳列に圧倒されてしまったので、思わず写真を何枚もとってしまいました。

 これが、東野圭吾の棚。



 ご覧のように、天井から床まで、書棚7段全部、東野圭吾作品で占められています。


このような扱いとなっているのは、中国の作家含めても、東野圭吾とその隣の村上春樹だけ。更に隣の渡辺淳一のコーナーは、上 三段目までが渡辺作品で、四段目以下はその他日本の作家作品群(京極夏彦とかありました)。

 遠めに見るとこんな感じ。青い服の人の前が東野圭吾の棚、その右隣が村上春樹の棚、その右隣が渡辺淳一の棚、その隣三列が 日本の各作家、その隣が米国文学の棚。日本文学の棚は、合計6列あり、これは米国文学の棚6列と同じ数となっています。



文学のコーナーの全体像はこんな感じ。



 平積み部分にも、東野圭吾や渡辺淳一作品が並んでいます。手前中央二冊が渡辺淳一作品で、左側が「愛、ふたたび」、右側が 「失楽園」、「愛、ふたたび」の上方三冊と、「失楽園」の上方二冊が村上春樹作品、「失楽園」の上方6冊目に東野圭吾の「白 夜行」が並べられています。



 更にこちら、床から積まれている書籍、手前がガルシア・マルケスの「百年の孤独」ですが、その上方は「白夜行」


 東野圭吾が中国で売れている理由については、いろいろのことが言われているようですが、私は、『白夜行』の影響が一番強い のではないかとの考えが、個人的にはあります。『白夜行』は、日本の高度経済成長期末期の暗い側面を描いている部分があり、 そこから這い上がろうとする主人公達の生き様や世相が、現在の中国人にとって身近なものであるところが、この作品が中国で受 けている理由なのではないかと思うのです。

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