浙江省博物館(漢代展示物)
婺州窑 /後漢代(?) |
堆塑罐・三国呉 |
東晋代・青釉牛形灯盞 |
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こちらに写真と解説があります。婺州というのは地名のようですね(浙江省金華市) |
この形式の陶器を青瓷飛鳥人物楼閣堆塑罐といい、呉と西晋時代の浙江・江西周辺特有のものとのこと。後漢代の五聯罐(口の5つある陶器)から発達たとされる(上記写真の左右に、小さい壷が見えているが、中央の壷口とその周辺の4つの口を合わせて5つの口があるため、五聯罐を呼ばれる)。発見総数は85年時点で44点。発表済30点中10点が呉、20点が西晋のもので紀年が判明しているもののうち最古のものは、260年、最新のものは302年とのこと。 |
いづれも釉薬がかかっていると思われる。また、壷の上部に奇妙な生き物や、生き物の棲む建物が載っている。雲南省の古代滇王国の銅器に似ています。
なんとはなしに、後漢から三国時代にかけての神仙的(道教的)な民間信仰と、南方の銅器文化の影響を想像させられます。こういう陶器は結構出土しているようで、類似品の写真がネットに掲載されています。
形式的には、1)楼閣庭院 2)穀倉 3)寺院 を扱ったものに分けられ、地主の荘園生活や、仏教・儒教・道教の思想が反映した風景や鳥獣で飾られている。荘園領主の墓の副葬品として作られたと考えられ、墓から出土している。描かれている装飾内容は、後漢時代の画像石と同じであり、画像石がそのまま立体化したものといえる。 |