浙江省博物館 2008年秋企画展示 「芸術精品 系列特展 - 中国出土歴代建築明器 <中国屋檐下>」

高層楼閣

 

七層連閤式陶倉楼 明器 

 

 

 1993年河南省焦作市白庄で出土した。高さ192cm、幅 168cm。倉楼、院落、主楼、附楼、閤道(渡り廊下)など四つの部分から31の部品で構成されている。主楼の前面 に、小さな櫓を持つ壁があり、中央に長方形の門があり、門の前に犬が臥している。

 

 主楼は七層をなし、四重の檐が取り付けられる楼 閣建築。

写真のように壁面に建材の模様か、或いは壁画が描 かれている。

 

 

 正面の門にも壁画が描かれ、寝そべっている犬の模型がある。

   

  

四合宅院明器

 

1959 年11月河南省鄭州市南関外の西漢墓から出土した灰陶の四合宅院。高さ76cm、奥行き85cm、幅93cm。門 房、望楼、厨房、正房、倉楼、厠所、猪圈と鳥圈が組み合わさった四合式住宅。門房の東南隅(手前右)には、高層の門 闕式の両層楼となっていて、四阿式屋根となっている。東北両壁(後方)には窓がある。西壁(左手前)の下には長方形 の門がある。院内には銅冼、銅釜があり、一匹の犬が臥している。

   これは、現在発見されているなかでもっとも早期の四合院の模型のひとつである。 2000年後になっても、四合院は好まれるつくりである。設計上、合理的で安全で実用的であり、外部を密閉し、望楼 から監視することができ、“堡塢式”建築を言われている。自給自足経済生活の典型で、農民と地主階層との社会的矛盾 を反映しているとも見て取れる。当時の芸術と、社会発展状況を反映していると言える。

  

  所在のメモがあやふやなので断定はできないのですが、河南省鄭州市 (左の河南省鄭州市南関外と同じ場所)の可能性があります。

 河南省焦作市馬作村または、左右の四合宅院同様意河南省鄭州市。 上記3つの陶楼は、右写真のように、並べて陳列されていた。当時の大規模荘園を模した風景のようにも見える。 2,3,4層それぞれにバルコニーがあり、2層には、3名の人物が置かれている。

 

  河南省焦作市(?)

 

 

 

河南省焦作市からは、似たような渡り廊下付高楼が多数出土されている。

 

1)七層連 閣陶楼

後漢・1993年河南省焦作市北荘6号漢墓山土

陶製高さ192cm、幅168cm 河南博物院

 

2)五 層連閣式彩絵陶倉楼

 1973年、河南省焦作市馬作村出土

 

本記事の七層連閤式陶倉楼明器については

-代 民居建築の缩影——河南博物院藏漢代建築明器 から紹介文を要約。 
 

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