大同


紹介


 大同市は、北魏代の首都平城。 漢代、文帝が 封じられた代国もこの付近だと思われる。遼代・金代の西京大同府。山西省のこのあたりの景観は、荒野の大地の中に忽然と都市 が存在する感じ。
遼代の史跡は、市内繁華街近くの華厳寺にある。華厳寺は、遼代に建設された、下華厳寺にあり、1038年の創建とされる。遼 代建築は、唐代の建築の風貌を 残しているとされる。残念ながら今回は、下華厳寺は見ている時間が取れなかった。





旅行情報

 善化寺も華厳寺も大同市街にあり、歩いて10分程度しか離れていない。茶色の観光案内版が、大通りに掲げられているの で、場所はわかりやすい。

大同付近には、北魏遺跡も多数残る。市街に、明堂遺跡、北約25Kmに、孝文帝の祖母文明皇后(馮太后)の陵である、永 固陵がある。永固陵付近に、遷都に よって使われなくなったが、孝文帝の万年堂という陵墓があり、万年堂の南に塔院遺跡がある。更に、東郊外には、幽州刺史 の宋紹祖の墓など、11基の墓が見 つかっているとのこと。大同市西16Kmには、雲崗石窟寺院が残る。

 上華厳寺は、下華厳寺から100M程のところにあり、金代建築が残る。右下 写真が、上華 厳寺の大雄宝殿。後代の修復が入っているものの、金代建築の姿を留 めているとされる。内部には、金代に作られた、6,7M程の、巨大な塑像が多数収められている。大雄宝殿は、現存する遼・金 代建築しては、最大規模とのこ と。

 上左右写真は、市内南城壁近くにある、善化寺。こちらには、唐代の創建だが、1122年戦乱で破壊され、金代に建設され た。建築物が多数残る。写真に見 るような、引くあく的規模の大きい5,6個の伽藍がある。善化寺内には、左写真の龍を描いたレリーフが残されている。高さ6 メートル、長さ20メートルと いうところだろうか。

 これより更に似たような明代の九龍壁という高さ8M、幅45Mの壁が、市街東にあるとのこと。善化寺で似たような壁を見た こともあり、こちらも時間がな いのでいかなかった。九 龍璧についてはこちらの写真が参考になるかと思います。


 写真では夕日を浴びて色がつかみづらいが、いづれも、右善化寺の大雄宝殿のような朱色をしている。


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