フィリッポポリス

 

 当時の名称はフィリッポポリス。現在名はプロブディフ(ブ ルガリアの地図)。
 マケドニア王フィリップ2世の建設によるとのこと。ローマ時代にはトラキアの中心都市として栄え、6つの丘が あり温泉もあるというローマ人の好きそうなロケーション。セルディカ(ソフィア)から山を 下ってきてトラキア平原にはいり、しばらくして到達するのがこの都市である。ロドピ山系の北側になるので、町の南方以外3方 向はなだらかな平地。
 
 町には6つの丘があり、うち3つは町の中心地にある。この3つの丘を今でもトリモンティウム(3つの丘) と呼んでいる。ローマ世界のあちこちにこんな地名がある筈だがそれと同じ。  遺跡は町のあちこちに分散している。

・右写真1は劇場址。今でも野外劇場として利用されていて6月には毎週土日にオペラが上演されている。ブルガリアにこ の時期滞在することになったら是非行って欲しいところである。チケットは町の中心広場の近くのチケット売り場で売ってい るが劇場前でも手に入る。上演は20時頃からはじまり12時を超えるので宿の手配が必要だが、ソフィアまで夜行列車が 走っているので日帰りも可能(でもソフィアに着くのは5時頃になる) だがホテルにとまった方がよい。トリモンテイィウムというホテルが一番高級(50ドルくらいだった筈)で高いが10ドル 程度のホテルもある。 写真左下は劇場の舞台背景部分。写真左下が開園直前の風景。


・トリモンティウムホテルの正面の北側広場の先にフォルム跡が残る(写真2)トラヤヌス・ハドリアヌス時代に発展した。
・町のメインストリートを北上すると繁華街の中にヒポドロームの観客席の跡(一部)がある。
・他にも地下道の入り口や幹線道路際(写真3)など「こんなところに」というところに遺構が残っている。
・右写真4は町の郊外にある方の3つの丘。右下の写真が町の中心地にある「トリモンティウム」の丘の一つ。
・写真にはないが、水道施設の跡も残っている。

プロブディフとソフィアはブルガリア2,1の規模の都市だが、それは当時も殆ど同じだったらしい。トラキア平原 ではセルディカとフリッポポリスが中心地だったらしい。クルム汗の侵攻で荒廃しマラミール汗の時代にブルガリアに併合さ れた。

その他の遺跡

・マケドニア王国時代の門の跡が写真5の丘の北側の麓に残 る。
・トラキア時代の砦跡がやはり左下写真5の丘の上の北側に残る(ネベトテペというらしい)。
 







 旅

近隣の史跡・遺跡

ブルガリア第2王国時代の史跡アセノボグラッドが30Km程南に あり、リラ僧院についでブルガリアNo2といえる
バチコボ僧院が更にその先8Kmほどのところにある。

ブ ルガリアの地図はここを参照してください。
プロブディフからソフィア迄は鉄道で2時間、バスで1時間半から2時間くらい。毎時運行しているので交通の
便はいい。写真4では郊外の住宅地しか写っていないがプロブディフは人口40万の都会であり、町の中心地
はもっとホテルや高層団地などの都会的景観が広まっている。