ハンガリー歴史映画「Egri csillagok(エゲルの星)」(1541-1552年)

   1968年ハンガリー製作。歴史ものというより冒険活劇。しかも現代のアクション時代劇で はなく、アレクサンドル・デュマの冒険活劇のような感じ。原作が1901年に発表されたハンガリー人作家ガールドニ・ゲーザ(1863−1922) 同名の小説とのことなので、共通点があるのかも知れません。下記は主人公ゲルゲイと妻エヴァ。この二人の冒険を軸に、オスマン朝 最盛期の君主スレイマンの 進撃を受けた時代のハンガリーを描いています(ゲルゲイは架空の人物だと思っていたのですが、実在の人物のようです)。

 題名にあるエゲルはハンガリー北東部の要衝。1552年にオスマン軍がこの要塞に侵攻し、ハンガリー軍が防ぎきったエゲル要塞包囲戦と いう史実を描いているものの、全体的に娯楽活劇として仕上がっています。劇中でも語られていますが、エゲルが陥落すれば、ミシュ コルツやKassaも陥落 すると見られていた要衝だった。エゲルは当時のハンガリーの都ブダの北東部120km程にあり、エゲルが陥落していたら、ハンガ リー北東部はおろか、スロ ヴェニアもオスマン朝に支配されていたかも、というハンガリー史上では「ハンガリー人がオスマン朝に対して自ら勝ち得た重要な勝 利」として、またハンガ リー北東部にある鉱山を守った重要な戦いとされているようです(とはいえ、エゲルは1596に再度攻撃を受けて陥落し、1687 年までオスマン朝の支配下 となっているが)。

 本作と、次回ご紹介予定の「バートリー」を見て思ったのですが、この二本の映画には、独特のユーモアというか、なん とも表現しがたい共通点があるように思えます。なんと表現してよいのか言葉が浮かばないのですが、凄く面白いというわけでは無い のですが、結構あれよあれ よという間に見終わってしまうという感じ。まあ、史実とあまり関係ないエピソードを積み重ねて娯楽活劇に仕立てているからなのか も。とはいえ、映画を見終 えた後調べたら、娯楽性を増す為のフィクションだと思っていたことの多くが史実だったと判明。映画にせよドラマにせよ、歴史を学 ぶきっかけとなるのだなあ と改めて思った次第です。

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第一部

遠征中のスレイマンの天幕から開始。

ス レイマンの頭が弁髪のようで、13世紀にハンガリーを侵略したモンゴルにオーバーラップさせていることがありありとわかる映像。 そこに斬首されたハンガ リー人の首が届けられる。家臣が「ハプスブルクのフェルディナンドが王位を要求していますが、ハンガリーの正しい王位はサポヤ イ・ヤーノシュです」と意見 を具申している。

場面は変わって郊外で狩を行っている村民と川で水浴びしている6,7歳の子供がオスマン商人の奴隷狩りに会う。この少年 少女が本編の主人公ゲルゲイとエヴァ。村ではエヴァの両親が心配している。一方奴隷商人の野営地では少年が奴隷商人の略奪品を盗 み、エヴァとともに脱出。 翌朝近隣の村にたどり着き、略奪品を差し出してオスマン商人を襲撃して欲しいと頼み込み、翌日ゲルゲイは村民軍とともに奴隷商人 キャラバンを襲撃し、捕獲 されていたハンガリー農民達を救い出すのだった。

それから10年程経ち、ゲルゲイもエヴァも大人になり、ゲルゲイはハンガリー王に仕える 士官となっており、エヴァはハンガリー王妃イサベラ(ポーランド王ジグムント・アウグストとボナの娘)の侍女となっている。場面 はサポヤイ・ヤーノシュが 死去し(1540年)、まだ幼児のヤーノシュ・ジグムントがスルタンの天幕にl後継者の挨拶に行く場面となる。どことなく中国の 王宮風な天幕への花道であ る。

そのスルタンの王冠は映画「ニーベルンゲンの歌」に登場したフン族王アッチラの王冠(画像は こちら)に似ている。

い かにも19世紀ロマン文学っぽい、フン、モンゴルがごっちゃになったエキゾチックな映像。因みにスレイマンがターバンを取ってい る場面では、頭に布を巻い ているものの、頭の天辺がちらりと見えており、どうも辮髪に見える。更に最後の方の戦闘場面では辮髪の兵士が登場している。オス マン朝をフン族・モンゴル 族と同一視する視点がこの作品には見られるのだった。なお、この王冠は前回ご紹介した「壮麗なる世紀」の47話(下記)でも登場 している。

更に調べてみると、この王冠はフランソワ一世(在1515-47年)の外交官Antonio Rinconが、オスマン朝に使節として赴いた際にスレイマンに送ったとされる、実在のものだと判明(図版写真がWikiのAntonio Rinconの項目にあります)。


  さて、まだ幼児の(というか1541年には一歳)ジグムントはスルタンの家臣にだっこされてスルタンに面会する。この時王妃イサ ベラはスルタンを恐れて来 なかった為、次の場面で、ハンガリー王冠を届けにブダの王宮に来たスルタンの使者から、ブダを略奪しない代わりに、トランシル ヴァニアへ退くよう、勧告を 受ける。下記はイサベラの部屋。奥の喪服の女性がイサベラ。左が侍女エヴァ。右手に武官達。中央右の衣装箱に荷物をつめ始めてい るところ。

左がエヴァ・右がゲルゲイ。二人は指輪を交換し、ゲルゲイはブダに残り、エヴァは王妃についてトランシルヴァニアに行くことにな り、しばしの別れとなるのだった。

一方こちらは教皇の元を訪れたハンガリー使節。支援を求めるが教皇に適当にあしらわれる。


トランシルヴァニア宮廷の広間でイサベラ王妃とエヴァが剣の試合をしている。この時に、王妃がエヴァに、「これ以上は結婚の時期 は伸ばせないわ」とフルジェスという仕官との結婚をエヴァに命じていることがわかる。エヴァはご命令とあらば。と一見素直。

ブダにいるゲルゲイはエヴァ結婚の噂を聞き、トランシルヴァニアの城下のエヴァの父を尋ねて問いただすが、けんもほろろな扱い (エヴァの父は時計技師のような職業であることがわかる。一人で作業しているので、お金持ちの工場経営者というわけではなさそう だ)

エヴァの結婚式。王宮の広間。左手、雛壇の上に腰掛けている三人の人物のうち中央が王妃、その右がエヴァの父親。踊りを踊ってい る中央白い服の女性がエヴァ。その左が結婚相手のフルジェスの模様。

無 表情で踊り終わって退出したエヴァはそのままどこかに身を隠してしまうのだった。下記がそのトランシルヴァニアの王城。手前の人 物はゲルゲイの二人の親友 のうちの一人ヤンチェ。三人はブダからエヴァの結婚式を確かめる為にやってきたのだが、城の周囲が結婚式を祝うムードであるのを 見て、がっかりして引き上 げるのだった。

三人が森まで戻ると、逃げ出したエヴァが馬に乗ってやってくるのだった。森の中で結婚の宣誓をするゲルゲイとエヴァ。親友二人が 近くの修道院から司祭を連れてきて、めでたしめでたし。

4人はオスマン領土を通り抜ける為に、オスマン人役人の服装をし、毎日交代で一人が連行される捕虜の振りをして旅を続けるが、途 中ブルガリアのベログラチックで片目のトルコ人風来坊にハンガリー人だと見抜かれ追跡される。

追 跡はあっさり振り切ったものの、道に迷ってしまい、現地の牧畜民の集団に出会う。ここにハンガリー語ができる青年が一人いて、彼 にイスタンブルまで案内し てもらうのだった。イスタンブルの監獄には、親友の一人ミクロシュの父親が捕らえられていて、それを救いに来たのだった。トルコ 人に変装し、イスタンブル 近郊の海上の小島に建設された監獄を眺める5人の勇士。この辺で本作が歴史ものではなく活劇ものだと気づく。

イスタンブルの町。四人は救出作戦を開始するが、実は、途中で出会った片目のトルコ人に跡をつけられているのだった。下記はイス タンブルの街角の映像。

  三人は牢獄にとらわれている囚人に昔恩を受けたイタリアの吟遊詩人だ、と監獄の管理長に銀の皿を送って、囚人に音楽を披露したい と願い出、あっさり実現す るのだった。ここで助けに来ているのだと囚われの父親に合図を送るのだった。アマプ〜、アマプ〜なんちゃら〜 という日本人の耳 には変な歌詞に聞こえるの だが、耳に残ってしまう。

  続いてゲルゲイが世界を旅している富裕なダルヴィーシュ(イスラム密教僧)に変装し、監獄長をだまして囚人を逃がす算段をする が、隻眼の男が監獄長に密告 していて、待ち合わせ場所では隻眼の男に刺されてしまう。が、ゲルゲイは物乞いを身代わりにしていたのだった。四人は船を略奪 し、空しく船で逃亡するの だった。第一部終了。



第二部 1552年

トランシルヴァニアの王宮。イサベラの子供は6歳くらいに育っ ている。ミクロシュとエヴァはイサベラに仕えている。ある日、隻眼の男が男爵に変装してエヴァを訪ねてくる。彼は宝石商だと名乗 り、ゲルゲイの所有してい る不思議な力を持つ指輪を購入したい、と申し出るのだったが、エヴァは「指輪は夫が持っていて、夫は今エゲルにいるのでわからな い」と告げ追い返す。その 後、街中でミクロシュがエヴァとゲルゲイの息子ヤンコを散歩に連れ出している時、ミクリョシュが財布を取りに王宮に戻った隙に、 ヤンコを誘拐してしまうの だった。

町を探し回り、息子が隻眼の男に誘拐されたと悟ったエヴァは、隻眼の男はエゲルに行ったに違いないと、ミクロシュとともにエゲル へ向かうのだった。

 エゲル要塞はオスマン軍の到来を予見して物資を運び込み防備を固めて、兵士の訓練を行っている最中だった。

下記がエゲル要塞平面プラン(ハンガリーの「TŐRTÉNELMI VILÁGATLASZ」(歴史アトラス)KALTOGRÁFIAI VÁLLALAT(ワールドビジネス地図出版社 1991年、ブダペスト)」p116から)。


オスマン軍隊が行進している映像が映る。エゲル要塞に向かって進軍しているらしい。司令官はアナトリアのアフメット・パシャ。

 エゲル要塞遠方にオスマン軍先方隊が見え始める。要塞の軍議では、国王(ハプスブルク家フェルディナンド)の援軍を不安視する 仕官に対し、エゲルが陥落すれば、ミシュコルツもカッサも落ちるから、必ず援軍は来ると述べる司令官・エゲル城主ドヴォー・イシュトヴァーン

  その頃ゲルゲイはハプスブルク家のフェルディナンドの元に、援軍増兵の要請に派遣されていた。庭にテントを張り、ピクニックして いる陛下は面倒くさそうに ゲルゲイの依頼を聞いている。彼はハンガリー語がわからないので、家臣がスペイン語に通訳している。ハンガリー側の言い分は、ハ ンガリー王なのだから、責 任を果たせ、ということにある。テントの前では家臣が優雅にキャッチボールのようなことをしたりしてのんびりしたもの。

つ いにエゲル要塞の前に到着したオスマン軍。「私は地上に抗う力無き偉大なる慈悲深きスルタンの最高司令官アナトリアのアフメト・ パシャである。エゲル要塞 司令官ドヴォー・イシュトヴァーンに告ぐ。無駄な抵抗はやめて開城せよ。さすれば無体な事はしない。スルタンの意思にはむかえ ば、諸君と諸君の妻、子供達 も打ち倒されるだろう」と勧告し、スルタンの書状が要塞に射こまれる。司令官ドヴォーは、要塞内部に整列する兵士に向けて「この ような空虚な脅しには屈し ない。書状は読むまでも無い。ソーンノック、テメシュヴァールも落ちた今、エゲルが全ハンガリーを代表しているのだ」と語り掛 け、矢でオスマン軍陣営に送 り返すのだった。下記左がドヴォー。その他兵士達。要塞の中には賄いや看護の為の女性達もたくさんいる。


オ スマンの砲撃が始まる。城内では筆記者(”セバスチャン the Scribe”と字幕に出たから、自称著名な書記官なのかも)が、ドヴォーに対して「記録に真実を記載する為にすべてお話くださいますよう」などと言って いる。左はオスマン大砲がエゲル要塞に当たったところ。左側の城壁から粉塵があがっている。右はオスマン大砲をエゲル要塞の大砲 が撃破したところ。

初日はこの程度の戦闘で終わる。要塞内の食堂で宴会をしている兵士がいたので、激怒する下士官。適当に諌めるドヴォー司令官。

 夜、トルコ軍の包囲を抜けて20騎が要塞に向かってくる。「たった20騎で突入してくる敵兵がいるものか。あれは援軍だ」と ゲートを開けて迎え入れる。主人公ゲルゲイの親友ヤンコの率いる隊だった。

  翌日、エゲルを包囲するオスマン陣営についた、オスマン兵士に変装したエヴァとミロクシュは、要塞の地下に通じる洞窟に入る。そ れを見ていたオスマン陣営 の商人は、「洞窟は行き止まりだよ」と注意される。続いてオスマン陣営に、ゲルゲイの子供を連れてきた隻眼の男は、夜オスマン陣 営から、ゲルゲイに向けて 「例の宝石は俺のものだ。差し出さねばお前の子供の首を投げ込むぞ」と脅すのだった。

エゲル城の絵を用いて作戦を検討するアフメト・パシャ。

連日オスマン大砲が要塞に打ち込まれ続ける。要塞の城壁は穴だらけになっているのがリアルな感じ。

戦 闘開始何日か目。ついにオスマン歩兵が進撃し、城壁近くまで達するが、迎撃されて退却する。しかし、これは作戦で、要塞に近づい た時に、爆薬を持った兵士 が城壁近くの茂みに潜んだのだった。ハンガリー側が退却したものと油断している時に兵士が城門に爆薬をしかけ、爆破と同時に退却 していた歩兵が一気に押し 寄せ、終に壊れた城門から城内へ突入に成功する。

戦闘を横目に筆記を続ける書記官。

壊 れた城門の上から兵士がドヴォーに向かって(城門の上の砦を)砲撃するよう叫ぶ。苦渋を浮かべながらドヴィーは砲撃し、砦は崩壊 し、城門は瓦礫で埋まり、 オスマン兵は侵入できなくなる。要塞内に入ったオスマン塀は仕留められ、なんとか撃退することに成功する。しかし、この日は、戦 闘開始以来、初めて大量の 死者の出た日となった。

 一方、洞窟の奥でミロクシュとエヴァは要塞の地下へ向けて穴を掘り進んでいた。またその一方で、下士官ヘゲドス の一隊10名は、要塞地下の秘密の抜け穴から脱走する。それを見ていた別の兵士がドヴォーに報告する。脱走兵をめぐってドヴォー と幹部が会話する。この時 に会話によると要塞には5000名が立てこもっていることがわかる(史実はもっと少なく2000名程度だった模様)。脱走兵ヘゲ ドスがオスマン兵を引き連 れて地下から要塞に戻ってきたところを網にかけてあっさり捕縛するのだった。そしてなんということか、エヴァとミクロシュが地下 を迷っている時に、ゲルゲ イ達が抜け道のある地下室を爆破し、オスマン軍が侵入して来れないように塞いでしまうのだった。。。。。

 続いてエヴァとミクロシュが 入っていったのを見ていた商人が、二人が入ったまま出てこないのを怪しんでオスマン軍に通報。オスマンの一隊が洞窟になだれ込 む。が、彼らも地下室に達し たところで、それを見越していた要塞側が仕掛けた爆弾で吹き飛ばされるのだった。どうやらこの時ミクロシュも一緒に吹き飛ばされ てしまったようである。そ の頃要塞では裏切り者ヘゲドスの処刑が執行されていた。

 城内では段々投石石も尽き、燃えるものに火をつけて城壁に押し寄せるオスマン軍 に投げ続ける。戦闘が一息つくと、書記官がゲルゲイの元にやってきて「ゲルゲイさんをたたえる詩を作りました!」とやっているの だった。爆破された瓦礫を 乗り越えて終にエヴァが要塞に達し、司令官と会うことができた。司令官に事情を話し、エヴァが要塞に来ていることは秘密にするこ とにする司令官とエヴァ。

  その夜、オスマン陣営から最後通牒がくる。「ドヴォー・イシュトヴァーン」「ドヴォーイシュトヴァーン」「明日がお前の死ぬ日 だ」「攻撃前に最後の祈りを ささげる」「ドヴォー・イシュトヴァーン「ドヴォー・イシュトヴァーン」オスマン人の警告の声が夜の方々から響いてくるのだっ た。

 翌朝、見渡す限りのオスマン兵は一斉に祈りをささげている。アッラーへの祈りの声を背後に、ドヴォー司令官も砲撃で廃墟のよう になった要塞の中庭に集まった兵士に最後の訓示を行うのだった。

要塞に向けて進撃するオスマン軍。その背後では大砲が砲撃を続ける。ハンガリー軍側は大砲の玉も尽き、円形に編んだ草に火をつけ たものや熱湯を熱したタールを女性達も城壁に押し寄せるオスマン軍に投げ込んでいる。

しかし大人数で押し寄せるオスマン軍はどんどん城壁に取り付き、梯子をかけあがってくるのだった。いつの間にか隻眼のおとこもオ スマン兵の一隊を率いている。要塞は大砲の攻撃を受けて穴だらけである。

終には騎兵も突撃してくる。その騎兵に向けて爆薬を樽毎放り投げるハンガリー軍。陥落寸前で兵士はぼろぼろなのになぜか余裕で戦 記を書き続けている書記官セバスチャンなのだった。

碧 眼の男えおエヴァが戦いとなり、エヴァは首を絞められ気を失い、宝石を奪われてしまうが、その時兵士が碧眼男を射殺す。無数に押 し寄せるオスマン軍に、ど う考えても陥落寸前としか思えないのだが、起死回生の秘密兵器をゲルゲイが発射。爆薬を搭載し、どういう仕掛けか周囲に爆破を撒 き散らしながら転がって行 き、この一撃でオスマン兵は一気に撃滅されてしまうのだった。。。。。。こんな凄いものがあるなら、最初から出せば良かったの に。。。。。。(驚いたこと に、この兵器は史実で、水車に火薬を込めたものとのこと。火薬をつめた樽等、この戦闘で利用された火薬兵器はゲルゲイの発明との こと。この戦闘でゲルゲイ は多数の火薬兵器を開発し実戦に投入したとのことである)

戦 後、エヴァは意識を取り戻し、ゲルゲイと再会する。めでたしめでたし。あれ?子供はどうなったの?と思ったら、次の場面で無事 戻ってくるのだった。オスマ ン軍の女性が保護しておいてくれたのだった(実はハンガリー軍側もトルコ人の子供を保護しており、最後の場面で、ゲルゲイとエ ヴァの子供とトルコ人の子供 がそれぞれ親に迎えられる場面が入る)。

穴だらけとなりながらも、オスマン軍も猛攻撃を持ちこたえたエゲル要塞の映像が出て終わる。39日間の戦闘はハンガリーの勝利に 終わった。

終了直前に面白いカットが入る。疲れきって腰掛けている兵士の横で、ひたすら戦記の記述に没頭する”筆記者”セバスチャン。

このセバスチャンも実在の人物だったんですねえ。。。


〜vége〜

参考資料 エゲル城の図面
現在のエゲル城の写真1(上から7段目)
現在のエゲル城の写真2
城の内部も周囲もすっかり家が建て込んでいますが、城壁だけは映画に出ていた城砦の通りとなっています。
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