ルーム・セルジューク朝時代の歴史冒険活劇ドラマ
『エルトゥールルの復活』 (2014年-)
第十三話から第二十六話


 トルコのドラマ原題Diriliş "Ertuğrul"(復活"エルトゥールル)。2014年12月10日から毎週水曜日放映中。第一シーズン2015年6月17日まで、第二シーズン 2015年9月30日から現在(2016年2月)まで放映中。テレビ局はトルコのTRT1。オスマン帝国開祖の父親、エル トゥールルを主役とした冒険活劇のあらすじ紹介。今回は第十三話から第一シーズン終了の第二十六話(第一話から第十二話のあらすじはこちら)。

 主役のエルトゥールルは、強いし逞しいし、主人公として申し分ないのですが、個人的には他の登場人物にも魅力的な人物が多 く、あまり突出していない印象で す。特に父親のスレイマンシャーは貫禄・カリスマ性ともに十分。カッコよさは突出していて、彼が出ている場面はずっと見てい たかった程です。短時間で視聴 するため毎回端折るのが残念だった程です。あと、エルトゥールルの兄のグンドゥルドやアイクスもよかった。グンドゥルドはどこと なく若き日のオビワン・ケノー ビに似ているところがよかったのかも。

 この作品で若干気になるのは、日本の番組だったら、ここで恩を売りつけて助命してやるだろう、と思える場面でも容赦なく首 を斬り、一般兵隊も、適当なところで撃退するだけにすればいいのに、徹底的に殺戮してしまう点。第一話で十字軍がキリスト教 徒捕虜を斬首している場面を除けば、圧倒的に殺戮しているのは主人公の側なのだった。十字軍やアレッポ守備隊兵士が弱すぎる というのもあるが、弱すぎるのであれば、撃退して逃がしてやってもいいのではないかと思うのだが。。。。救いは、斬首刑に立 ち会うイブン・アラビーが毎回たまたま立ち会うことになった斬首刑に悲痛な顔をするところと、第二シーズンでは、敵の負傷し た異教徒のモンゴル武将(クレイジーな程野蛮なやつ)でさえ治療してしまう、ということろでしょうか。本当に、容赦ない。日 本の時代劇のチャンバラも似た ようなものかも知れませんが、あれは下っ端に対しては峰打ちですから、だいぶ違うのですが、そういう予備知識のない外国人が 見ると、日本のチャンバラもこの作品も、同じ程度の残酷さに見えるのかも(その後、番組内での各勢力の野蛮さを比べると、ア レッポ君主国<ルーム・セルジューク朝<テンプル騎士団<カイ部族<モンゴル族の順番となっていて、これはつまり、先進国ほ ど穏健に描かれているように見えます。イブン・アラビーがテンプル騎士やエルトゥールルらカイ部族、上述の、アラビーに介抱 されたモンゴル武将が感化されていくなどの点を考慮すると、単純に文明度の違い、という気もします)。


第十三話

エスマは焼身自殺と見せかけエルトゥールルたちから逃げ切る。またも街中でティトス一味とエルトゥールル遭遇、戦闘。アフシ ンと配下の兵が支援してくれ助かる。アフシンの隠れ家に行くと、そこにはカラトイガルがいた。緊張が走る。カラトイガルの口 からスルタン・アラッディーン(カイクバード一世のこと)と出てくるので、前回フリードリッヒ2世の名が登場していたことと 考え合わせると、神聖ローマVSルーム・セルジューク朝の間の陰謀劇の様相を呈してきて、そのうちフリードリッヒやカイク バードが登場するのではないかと期待してしまう(が、少なくとも第40話時点ではまったく登場していません)。取り合えずエ ルトゥールル一行はアレッポ郊外に逃れる。

MESCID-i AKSA Kudüs(エルサレムのモスク)の映像が一瞬映り、メフレヴィー教団的なイブン・アラビーの教団儀式が映される。

アレッポの宮廷では、王子ヌーマンが、娘ハイメの結婚承諾書にサインしてしまう。金に目がくらんだ模様。
レイラと侍女は護衛の兵士とともに籠に乗って市内のとある民家に入ってゆく。そこでエルトゥールルと会う。案の定、家を出た エルトゥールルはつけられていて、つけてきた兵士二人を倒す。

 カイ族の集落では、女性達が弓や槍の練習をしている。アイクスが先生。鍛冶屋とハイメは女性陣に槍を教えている。女性の背 面射撃(下右)はあまり見たことが無い。



 男性たちも軍事訓練。アレッポ政府から強制立ち退きが来た場合の実力行使の準備だと思われる。スレイマンシャーとコルドー ルが剣の練習。恐らく既にスレイマンシャーはコルドールの裏切りに気づいていると思われ、練習戦ではスレイマンシャーが勝つ が、コルドールの首筋に剣をつきつけた時のスレイマーンシャーは、暗に「裏切りは許さない」、といっているのだと思われる。 アレッポから再度使者が来るが交渉決裂(シャハベッティンは既にトルコ族の軍装をしていて、スレイマンシャーの参謀待遇とい う感じ になっている)。

サイジャンとアイクスが口喧嘩。サイジャンがひっぱたくがアイクスは剣を抜かない。突き飛ばしたとき、サイジャンはわざと斜 面を転が り落ち、その後、人気の無いところで子山羊を殺して手に血を塗りつけ、アイクスのせいで流産したと集落の真ん中で騒ぎ立てる。ア イクスとサイジャンの件、スレイマンシャーの裁可にまで発展。アイクス鞭打ちの刑に処される。執行者はサイジャン(もともと 仲が悪かっ たが、アイクスの恋人トゥルグットが騎士団に連れ去られた時激情したアイクスがサイジャンを張り倒す、という一幕があり、ア イクスに非がまったくなかったわけでもないのだった)。

テンプル城ではトゥルグットがすっかり十字軍兵士として鍛えられてゆく。

キャラバンサライを訪れたナーシル。オグズ24部族のひとつ、部族ドドゥルガのコルクト・ベイ一行に会っている。しかしそこ に、エルトゥールルが入ってくる。ナーシルはドドゥルガを味方につけようとしたのだろうが、エルトゥールルの阻止される。

コルドール、またも森で十字軍と密会。またもや新たな陰謀計画中。

ついに、ハイメとアーミルの結婚式となる。ウラマーやアミールの妹レイラなどが立ち会っている。下左がハリメの婚姻衣装。右 側が結婚式の様子。あまり盛大ではなく、アミールの広間でこじんまりとした感じ。中央の人物がウラマーで、その左右に座って いるのがアミールとハリメ。



 
第十四話

結婚式で誓いの言葉を迫られたハイメは、誓いを断り中座してしまう。激怒したアミールはレイラを殴りつけ、ハイメは 軟禁状態に置かれ、レイラの侍女は連行される。

一方、アフシンが宮殿に女官の手引きで忍び込みヌーマンに会う。柩一杯の金貨をヌーマンがアフシンに示している(多 分婚姻の許可と交換にアミールから下賜されたものだと思われる)。しかしアフシンはヌーマンの首を締め上げ、ヌーマ ンを殺害する(推測ですが、この金でルーム・セルジューク朝のコンヤの宮廷に復帰させてくれ、とでも交渉したのでは ないかと思われる。元々ヌーマンは、王位争いに敗れて宮廷を追放され、騎士団に捕まった(もしかしたら騎士団に売ら れたのかも)経緯があり、アフシンは、彼の生死だけではなく、野心を持っているかどうかを確認することも任務のひと つだったと思われるので、こういう推測が出てくるわけである)。

 隊商宿での会談は続いているが、エルトゥールルは実力行使に出てナーシルを虜にしてしまう。ナーシルを伴ってエル トゥールル一行カイ集落に戻る。アミールからの使者がまた集落にきてスレイマンシャーにエルトゥールルを差し出せと 勧 告するが、グンドゥルドは逆に 人質のナーシルを出してきて喉に剣をつきつけ、拒否する。使者が戻った後、グンドゥルドは妻の流産事件を知り、鍛冶屋 とアイクスのところに怒鳴り込む。

アレッポのティトスのもとにエスマがやってくる。やはり生きていた。続いてティトスはアミールに会う。
コルドールがテンプル城へ赴き、アザム師団長と会談・会食までする。陰謀進行中。テンプル城を監視していたカイ族の 男はつかまってしまい、連行先の城にコルドールがいることを知る。

 更にその頃アレッポでは、馬車に乗って遠出しているハリメとアーミンの馬車をエルトゥールルが単身で襲撃。護衛の 兵士をすべて倒して馬車の 中を見るともぬけの殻。気づいてみると他の兵士に囲まれて絶対絶命。

第十五話

陽動用の馬車に引っかかったのだった。その場でつるし首になるが、ハイメが兵士の剣をとり、綱を断ち切る。その瞬 間、護衛兵の半数が、エルトゥールルに味方して乱戦になる(この場面はどういうことかまったくわかりませんでした。 なぜアミールの兵士同士が戦うのか?)。ここにトガンとバムシもやってきて加勢。あっという間に護衛兵は全滅し、ア ミールは呆然。アミールはわりと引き際よく観念し、エルトゥールルと会話して去る。しっかりと手を握り合うハイメと エルトゥールルを見るアミールの表情も穏やかだ。
馬車に戻ったアミールは、御者もいないのにどうやって帰るつもりだろうか。取り合えず単身決死で突入してきたエル トゥールルにアミールも降参したということなのだろう。馬車の中でスレイマンシャーヘの手紙を書くアミール。正式に 土地を与えるという書状だと思われる。これで移住問題とハリメ問題は解決した。残るは、テンプル城に囚われている トゥグリットとアレッポ宮廷のイイット王子を取り戻し、ティトスが弟の復讐を諦めてくれれば大団円となる筈だが、陰 謀はまだまだ続くのだった。

 アフシンとカラトイガルは林にヌーマンの遺体を埋める。ルームセルジューク王家の紋章のメダルをカラトグランに渡 すアフシン。アフシン配下の侍女がアレッポのイイット王子の元でアフシンの派遣した者とだ伝え、アフシンはイイット 王子と面会する(王子に野心があれば、多分アフシンに消されるはずである)。

 エスマ、テンプル城で会議に参加している。服装は完全に西欧風。彼女はもともと西欧人なのかも知れない。新戦略を 説明するアザム師団長。続いてコルドールがテンプル城をまた訪問。右下が西欧装束のエスマ、その左は、エルトゥール の側近トガン(このへんで漸くバムシとトガンの顔の見分けがつくようになったので、載せてみました)。その左は、名 前 は不明だが、カイ集落を何度か訪れたアレッポの使者。何度も登場しているので一応画面ショットとってみました。左端 はテンプル騎士団の若き騎士クラウディウス。この後登場するが、この番組最強の戦士ではないかと思われるほどの強 さ。



 カイ集落では、族長夫人ハイメ・アナがギョクチェを女性たちの前で褒め、サイジャンを下げる場面が出てくる。 ちょっとスカッとする。第十二話でティトスに刺された三男ジュンダルはまだ昏睡中。

 イブン・アラビーは旅にでたところ道中で強盗に襲われ、そこに来合わせたエルトゥールル達に助けられる。が、実は 強盗ではなく、刺客だった。エルトゥールル、トガン、バムシ三人でも勝てない。この番組最強の手だれ(これが上記ク ラウディウスである)。が、取り合えず撃退する。エルトゥールル帰還。ハリメを伴っているのでギョクチェはがっか り。

 またもアミールの使者がカイ集落にくる。先程のアミールの手紙と、シャハベッティンを許すという内容。同時にナー シル処刑の許可も出たようである。部族全員見ている中でスレイマンシャーの天幕前でエルトゥールル自らナーシルを処 刑するのだった。

 以下は、この回前後のトガン、バムシ、エルトゥールルの軍装。映画『ラスト・サムライ』のような感じ。



第十六話

この回は珍しく倒叙法が使われています。いきなりトゥルグットと枢機卿トマスの交換の場面から始まるが、その後経緯の説明と なる展開。

すっかりテンプル騎士団に薬で洗脳されたトゥルグットは、元トルコ族の服装に戻り、ティトスに殴られても平然としている程。 トゥルグットはイザドラにラテン語の読み書きを教わっている。しかしトゥグルグにはイザドラがアイクスに見えているのだっ た。

 シャハベッティン、正式にアレッポで宰相の座に復帰。が、宮殿でティトスに襲われ暗殺される。ティトスは首を斬りとり、箱 に入れてスレイマンシャーの元に送りつける。怒りに燃えるエルトゥールル。

久しぶりのスレイマンシャー家族の会食の席に、イイット王子を連れたアフシンがやってきて、ヌーマンの死を告げる(実際はア フシンによる暗殺)。悲嘆にくれるハイメ。

 イブン・アラビーがカイ集落ではじめてモスクで大勢を集めて教えを説く。以下が集落のモスク。



 ハリメ奪還が終了したエルトゥールルは、今度は親友トゥグリットの奪還に着手する。エルトゥールルとアフシンはテンプル城 を下見に行く。一方テンプル騎士団側も、アザム師団長自ら旅人に扮してカイ族集落の近くに来たりしている。いよいよ双方決戦 の時が近づいたということなのだろうか。

 枢機卿トマスは兵士とともに城をでて旅立つが、トイレ休憩している時にエルトゥールル一行に襲撃され、トマスは捕虜とな る。一人生き残らされた兵士がトーマスの十字架のネックレスをもって城に帰還させられる。アザム師団長はすかさずティトスと エスマを呼び出す。

 こうして冒頭の場面になるのである。トーマスとトゥルグットとの交換が提案され、ティトス自ら交換任務にやって来る。戻っ てきたトゥルグットをエルトゥールルは抱きしめるが、トゥルグットの目はうつろ。そうして、短剣を抜きエルトゥールルの腹部 を何度も刺すのだった。


第十七話

止めを刺す寸前に、トゥルグットの頭に過去の様々な事象がフラッシュバックし、刺せない。剣を振り上げたままどうしても刺せ ないうちに、トガン、バムシ、アフシン達が戻ってくる(というか、どこいってたんだ?)トゥルグットは気絶していた。トゥル グットはトガンも刺す。そこに十字軍の大群が押し寄せてくるが、一方カイ族の方も援軍がやってくる。双方用意援軍を用意して いた。お互いに全然信用していないのは、第四話と同じ。

一方カイ集落では、ルーム・セルチューク朝からの使者が来た模様(コルドールが、スルタン・アラーッディーンと口にしてい る)。贈り物をもって来ている。スレイマンシャーはコルドールに席を外させたため、コルドールは恨みに思った模様。ハリメ・ スルタンの件が話題に出、ハリメが呼び出され、スルタンの使者はハリメに口上を述べる。戻るように、ということかも知れない が、ハリメは断った模様。複雑な表情のスレイマンシャー。その後ハリメは(確かルーム王家の紋章を入れた)箱を林に埋める。

やがてエルトゥールル一行が戻る。エルトゥールルは危篤状態。イブン・アラビーが傷を焼いてエルトゥールルの手当てをする。 部族会議中、命を取り留めたとの報告がきて皆安堵。アフシン、トガン、バムシが会話中、アフシンがトゥグリットは薬で洗脳さ れているのではないかと思い当たる。

トゥルグットはテンプル城に戻ってきている。夜、森でアザム師団長とコルドールが密談。最近トップ会談が増えている感じ。二 人ともよほど部下が信用できないのだろう。城に戻った師団長はエスマになにやら薬を渡す。

イブン・アラビーはまた集落を去る。が、道中また、15話で狙われた暗殺者クラウディウスに狙われるが、クラウディウスが出 てゆく直前、強盗団が先にアラビーに手を出す。クラウディウスは強盗をあっという間に皆殺し。

何故かイサドラが単騎でカイ族集落にやってくる。コルドールはイザドラを見て、テンプル城であっていることを思い出し隠れ る。一方テンプル城ではアザム師団長が監禁していたイザドラの父親の刺し殺す。

 エルトゥールルは、カイ集落の病院(粗末な木造の小屋)で療養していたが、コルドールの側近がエルトゥールルを刺そうと 入っ てくる。が、それを見つけたギョクチェがコルドールの側近を刺し殺すものの、ギョクチェも刺され重傷を負う。以下はこの回の ギョクチェとハイメの衣装。『壮麗なる世紀』度がかなり高まってます。



 一方、グンドゥルドは十数名の部下を連れて、この回冒頭でカイ集落を訪れていたスルタンの使者と隊商宿で会談する。返礼の 使 者兼途中までの護衛ということらしい。警戒した通り、スルタンの使者一行は、ティトス一味に狙われていた。しかし事前に察知 していたティトスの首筋にグンドゥルドが剣をつきつけて事なきを得る。

第十八話

ティトス一味はトゥルグットをおいて逃げる。トゥルグットはカイ集落に戻ってきて広場で縛り付けられる。その後トゥルグット しばらく牢屋に入れられ、薬の禁断症状に苦しむ。

イブン・アラビーを暗殺しようとしたクラウディウスはなぜアラビーを助けたのか理由は不明だが、その後、は川に滑って落ちて 溺れてしまい、アラビーの弟子に助けられる。

前回カイ集落に来たイザドラは、スレイマンシャーと面会し、イイット王子とも再会する。エルトゥールルを暗殺者しようとした 者をイザドラに面通しさせているので、イザドラは、カイ部族内にいる裏切り者の話をしにきたということである(この間、コル ドールはずっと隠れている)。イザドラはテンプル城の図面をスレイマンシャー、エルトゥールル、鍛冶屋に見せる。この時、エ ルトゥールルがコルドールの名を出し、コルドールが召し出され、イサドラと面会させられる。これでばれたのだろと思われる が、コルドールは天幕に戻って笑っているので、ごまかせたのかも知れない。続いてイザドラは、アイクスにトゥグルットが陥っ ている状況を語る。こうしてトゥグルットが裏切り者だという汚名は晴れ、イザドラは城へ戻る。

 さて、テンプル城では、前回師団長から薬を貰っていたエスマは、枢機卿トーマスを薬で眠らせ、その間に、彼の手紙を読む。 が、それを見越していたトーマスは起きていた!(トーマスは元々教皇からの使者(恐らく監視役)として登場していて、この城 の司令官ではないのだが、教皇の命令か個人的な師団長との権力闘争かは不明だが、どうやら師団長と仲間割れしつつあるようで ある)。エスマはティトスにトーマスの件を密告する。

 カイ集落では、アフシンが、イイット王子とハリムにシャーザーデの死亡の状況を語っている。本当の事(アフシン による暗殺)を言うわけないから、適当なでっちあげ話をしているのだろう。ハリメはなにやら疑いの目。

 集落にグンドゥルド一行が戻ってきて、ティトスがセルジュークの使者一行を襲撃したことが族長会議で語られる。グンドゥル グの 功績に免じて短剣をコルドールに返還(コルドールはグンドゥルドの義父だから)。
アフシン・ベイはイザドラと集落を去る。恐らく、ここで暮らすのなら、ハリメと王子の命はとらないことにしたのではなかろう か。

 以下は、エルトゥールルが剣を研いでいるところ。回転式の砥ぎ石を使っている。こういう映像がたまに差し挟まれるので興味 深い。



第十九話

ティトスとコルドールまた密会している。
トゥルグット牢屋は出るがまだ記憶が戻らない。
グンドゥルドとコルドールが夜宴を仕切る。どうやら、セルジューク朝の使節を救った功績が認められて、カイ族の族長候補に なっ た模様。

久々に平和なひと時が訪れたカイ集落。新族長選出会議が開催され、スレイマンシャーはベイリクの座から降りる。天幕の外でも 民衆が見守る。コルドールがグンドゥルドを次族長に推薦するが、グンドゥルドは候補を辞退してしまう(事前にスレイマン シャーと グンドゥルドの間で話がしてあった)。驚いたコルドールは他の候補者を募るが、鍛冶屋が再度スレイマンシャーを候補にあげ、 グンドゥルド含め皆挙手する。しぶしぶコルドールも挙手し、スレイマンシャーの再選が決まる。その後、スレイマンシャーは、 エ ルトゥールルとハイメを招き婚姻を承認する。

 コルドール、林でアザム師団長と密会しスレイマンシャー再選を報告。師団長から毒薬を貰う。それはグンドゥルドの飲み水に 入 れられ るのだった。グンドゥルドはコルドールに盛られた毒薬で危篤に陥る。更にコルドールはイイット王子に近づき、アフシン・ベイの 名で王子を集落の外におびき出すが、そこにはアザム師団長がいた。またしてもイイット王子は騎士団の手に落ちてしまうのだっ た。

 以下は、移住後のカイ集落のスレイマンシャーの天幕前の様子。移住前は舗装されていなかったが、移住後は、集落の入り口か らスレイマンシャーの天幕前までの通路が舗装されている。




 これは、集落にある医療施設。左画像中央の木造の小屋がそれ。右は拡大図。店頭に薬 が並べてあり、薬屋となっていて、奥の部屋が病室となっている。今はギョクチェが入院している。



第二十話

コルドール、ティトスと密会。今度の陰謀は一体なんだ。

トゥルグットまだ監禁中で、ギョクチェはようやく回復。集落ではイイットの失踪が発覚。スレイマンシャーは、コルドール を監視する密偵を派遣するが、密偵がコルドールの会話を聞いているのをコルドールは気づいていた。イイット捜索隊は騎士団と 遭遇するが、王子はテンプル城へ連れ去られる。

 夜、義父の陰謀に気づいたサイジャンはコルドールを殺そうとするが、失敗。ギョクチェが退院したばかりの診療所ではグン ドゥグが寝ている(前回毒を盛られたから)。更にコルドールはトゥグルグットに薬を見せ飲ませて暗示をかける。

 イザドラは師団長とトーマスの陰謀を聞いていて、メモを伝書鳩につけて飛ばす(目的地はカイ集落)。


 イブン・アラビーを暗殺するはずだったクラウディウスは、隊商宿でアラビー一行とすっかり仲良くなりお茶なんか飲んでる。

 スレイマンシャーがコルドールにつけた見張り役は、コルドールの部下につかまり監禁される。コルドール、遂に実力行使にで て、暗殺団を送り込む。遂にクーデター勃発である。

アイキスも鍛冶屋も襲われ、ハイメも囚われる。民衆は避難し、コルドールは新ベイ就任宣言を行なう。ハイメ・アナとスレイマ ンシャー、鍛冶屋、トゥルグットと同じ牢に入れられる。

 この時イザドラの伝書鳩でイイット誘拐を知ったエルトゥールルは王子の捜索に出ていて騎士団と戦いとなっていた。しかし、 王子は偽物で囮だった。更なる騎士兵に囲まれ窮地に陥るエルトゥールル、トガン、バムシの三人。

 以下は、スレイマンシャーの天幕。天幕の下に木造の土台があり、更に常駐護衛兵もいる。最初の集落の時と比べるとどんどん 宮殿化が進んでいる。右下はスレイマンシャーの天幕の前の通路脇に集まった群衆。コルドールのクーデターを知って反対を叫ん でいるところ。



以下は集落の中のスレイマンシャーの天幕の位置。右側中央奥がそれ。舗装道路が延びているのがわかる。スレイマンシャーの3 つの天幕の左にある木造の長屋は、女性達の羊毛織物製造小屋。一般民衆の天幕は、この画像の更に左に大きく広がっていて、全 体で数百の天幕があると思われる。




第二十一話

 エルトゥールルは包囲網を破ってなんとか逃げ延びるが再び包囲される。アザム師団長は「今頃コルドールがクーデターを起こ しているだろう、観念しろ」、と迫り、エルトゥールル、トガン、バムシは捕まってしまうが、護送中の三人を何故かクラウディ ウスが助けてくれる。どうやら、イブン・アラビーに感化され、イスラムに帰依してしまったようである。隊商宿で三人に事情を 話すクラウディウス。

一方カイ集落では、コルドールは薬をつかってトゥルグットに新たな指示を与え、部族会議を召集し、自分のベイ就任に賛同しな い 者を切り捨てる。スレイマンシャーは手枷足枷で姿で会議に出席する。民衆は天幕の周りに抗議に集まり騒然となる。コルドール は演説し、取り合えず騒ぎを鎮める。夜間、警護兵を叩きのめし、脱走するスレイマンシャー及び鍛冶屋とグンドゥルド。しかし 天 幕を出たところでトゥルグット隊に包囲され脱走は失敗に終わる。翌日、スレイマンシャー一族は、女性陣も男性陣も一緒に郊外 に連行される。

 以下の画像左の二枚が枢機卿トーマス、中央がアフシン・ベイ、その右がクラウディウス、右端がスレイマンシャー。スレイマ ンシャーは本当にかっこいい。どの場面を見ても見惚れてしまう。



第二十二話

第十六回に続き、この回も倒叙法が使われている。窮地に陥った筈のスレイマンシャーが何故かエルトゥールルと一緒にいるとこ ろから始まるので混乱するが、ある程度話が進んだところで、「一日前」とテロップが出て、それまでの話が語られる、という具 合。

「一日前」

郊外でスレイマンシャー一族を処刑しようとしたトゥルグットは、実は正気に戻っていた。スレイマンシャーへ向けて振りかざし た剣を護衛兵士(コルドールの部下)に向けて倒し、連行されている皆の鎖を斬る。護衛兵士は全滅させるが、今度は十字軍兵士 に囲まれる。エルトゥールルは、郊外を見回りに来た集落内の仲間に接触し、処刑場所を知ったエルトゥールル一行がかけつけ撃 退。一人生き残った兵士は状況をテンプル城に報告しに戻る。

 スレイマンシャー、エルトゥールル一行は、集落に戻る途中コルドール側の一族と戦闘し勝利する。全員殺戮するという徹底振 り。鍛冶屋大活躍。

イサドラの裏切りを知ったアザム師団長はイザドラを殴りつける。捕縛される前に師団長に短剣で斬りつけるが殺すまでには至ら ない。イザドラは牢獄入れられ、やがて処刑人が入ってくる。イザドラはこの後登場しなくなるので、恐らくここで処刑されてし まったのだろうと思われる。

クラウディウスは、テンプル城に戻り、一人の兵士を殺害、仲間に遺体を始末させ、トーマスと会う。イイット王子は城に監禁さ れてい る。遠方から集落の様子を伺うエルトゥールルのもとにイブン・アラビーが通りがかる。

トゥルグットは一応コルドールの元に戻る。ハリメは郊外へ連行され、十字軍に引き渡されることになるが、トゥルグットはそれ を防ごうとする。しかし、彼が正気に戻っていることはバレていて、トゥルグットは気絶させられる。しかしそこに更にトガンと バムシがやってきて形成逆転。ハリメを守る。

一方、エルトゥールルは単身集落を正面から訪問。クーデターのことを知らない振りをしてコルドールが開催した部族会議に参加 する。しかし結局エルトゥールルとコルドールは決裂し、コルドールは、「やっちまえ!」と叫び戦闘になる。ここにトゥルグッ トが入ってきて加勢し、コルドール、喉に剣をつきつけられたところで、スレイマンシャーが集落に戻ってきてこの回は終わり。

第二十三話

部族会議が開催され、スレイマンシャー復位。家族も集落に戻り、民衆から喝采される。スレイマンシャーは民衆の前で演説し、 コ ルドールは柱に縛り付けられる。それを見ていたアラビーがほっとしているので、今回処刑はしないらしい。しばらく晒し者にさ れた後、改めて幹部会に引き出され、ティトスやカラトイガルと通じていた過去の悪事が暴露され、結局広場で民衆の前で斬首さ れる。スレイマンシャーはエルトゥールルに斬首をまかす。それを悲痛な表情で見るイブン・アラビー。

一時正気に戻っていたトゥルグットは食事中いきなり人事不詳に陥る。後遺症が残っているのだった。アラビーが治療する(何時 の間にかアフシン・ベイが集落に来ている。いつ合流したのだろう?)。

集落は平穏を取り戻し、第十二話でティトスに刺されて以降ずっと昏睡状態だった三男ジュンダルもようやく治った。サイジャン はスレイマンシャー一族の前で泣きながら過去の悪事を懺悔し、アラビーがそれにコメントして終わる。サイジャンの告白を聞い ていたギョクチェがぎょっとしたりしてるから、余程隠れた悪事があったのだろう。サイジャンはコルドールの悪事も知ってい た。グンドゥルドは告白の内容に耐え切れず出て行ってしまう。家でサイジャンに怒りまくるグンドゥルド。サイジャンはアイク スと も仲直りする。

 アフシン、エルトゥールル、グンドゥルド、トガン、バムシがクラウディウスと落ち合う。アフシンとグンドゥルドは初めて会 う。 クラウディウスは城内の様子を報告。スレイマンシャーの天幕でテンプル城の図面を使って作戦を練る。テンプル騎士団も、土地 模型をつかって作戦を練る。いよいよ決戦が近づいている雰囲気。しかし肝心のアザム師団長は病気のようで寝込んでいる。どう やらトーマスとティトスが毒薬を盛ったようである。

 アフシンと鍛冶屋は、クラウディウスの情報から、テンプル城の地下の洞窟の奥に使われていない排水路(か抜け穴)のような ものを見付ける。偵察を終え戻ったアフシンと鍛冶屋を含め首脳陣作戦会議。その後トゥルグットとアイクスの結婚式(下左/ア ラ ビーが取り持ち)を挟んで、翌朝カイ族全体の決起集会(下右画像)となる。「アッラーアクバル!」が何度も叫ばれる。



 追記:この回途中で騎士団城に4人の使節が来る。どうやら今回の一件はアザム師団長の独走で、彼らは、その後任として来た 模様。

第二十四話

女性陣、軍服を縫ったり刀を研いだりして訓練の場面が続く。少し進行が冗長な感じ。52分頃ようやくテンプル城へ侵攻し、城 手前の橋の前でティトスとスレイマンシャーが交渉する。同時に地下排水路の鉄枠を鍛冶屋が破壊する。クラウディウスは伝書鳩 で内情をカイ族側に漏らすが、兵士に後をつけられていてしまい、その兵士を伝書鳩係もろとも殺す。夜間、クラウディウスが篝 火で城外に信号を送るが、それをティトスに見られて疑われる。ティトスは伝書鳩のところで短剣を発見し、それがクラウディウ スのものだと気づく。ティトスはクラウディウスを不意打ちして殺害する。再びティトスが出てきて橋の前で交渉。ティトスはク ラウディウスの遺体を差し出す。洞窟での作業も騎士団に見つかり、洞窟内で戦闘となるが、カイ族が勝つ。ようやく鉄格子を外 すことに成功し城内に突入する。一方トマスとイイット王子は兵士の護衛のもとひそかに城外へ脱出していたが、一行はカイ族に 発見され戦闘となり、王子はカイ族に取り戻される。城内に突入した部隊は、監獄に収容されている多数の人々を解放。陥落させ た城にIYIのカイ族の旗がひらめき、スレイマンシャーが入城して終わる。

第二十五話

司令部にいた四人の新任司教のうち一人は服毒死。残りは首吊り。徹底的である(ここまでやると十字軍兵士を虐殺しているよう にしか見えない)。トゥルグットが病に伏していたアザム師団長を引きずり出し、師団長の首を撥ねる。イイット王子集落に戻り ハイメと再会。ティトスは武器庫に隠れ続け、夜間、殺害したカイ族兵士の服を着て変装して城から脱出する。

アフシンは、司令部の机に置かれたラテン語文書を読み、陰謀の全貌を皆に説明する(教皇とインペラトール・フレデリック、コ ンスタンチン、コンスタンティネーイェ、オルトドクスの名が出ているので、恐らく、教皇と神聖ローマ皇帝による、ビザンツ帝 国攻略計画なのではないかと推測される。この話では、ラテン帝国は無いことになっているようで、ビザンツ帝国がそのまま残っ ていることになっているから(第一話))。城の宝物庫の柩に納められた大量の金貨も押収。トマスが連行されてくる。

翌日、城外で燃え上がる城を見上げるティトス。集落に戻るスレイマンシャー一行、向かえる民衆の中にはアラビーもいる。その 後、ア レッポのアミールが数騎の兵を連れただけで集落を訪問してくる。スレイマンシャーと面会したアミールは、以前スレイマン シャーがアレッポを訪れてさんざんアミールを侮辱したことをアミールは思い出させるが、それでも融和的である。エルトゥール ルとは抱き合ったりする調子。アミールはスレイマンシャーに金貨一箱と武具を贈る。

その後、イブン・アラビーが取り持ってハリメとエルトゥールルの結婚式となる。結婚式の様子は、アイクスとトゥルグットの結 婚式と同様なので画像は省略。夜、二人だけになったエルトゥールルに、ハリメは、首にかけていたルーム・セルジューク王家の 紋章と (以下の右側)カイ族の紋章(以下左側、IYIの文字が見えている)のペンダントを外してエルトゥールルに渡す。こうして後 世オスマン家にセルジューク家の血が流れている、との伝説が誕生するのだった。



 ところで、サイジャンは家出する。サイジャンを探しにでてきたグンドゥルドを、ティトスが射るが、サイジャンがグンドゥル グを かばって射られてしまう。

第二十六話

 サイジャンは一命を取り留める。
 スレイマンシャーは同じオグズ族のドドゥルガ族との会合に出向く。以下、山の中腹から会合が行なわれる隊商宿を見下ろすス レイマンシャー一行。



 ドドゥルガ族のコルクト・ベイはスレイマンシャー一行を友好的に向かえる。迎える時の歓呼はスレイマンシャーの次がエル トゥールル、次がグンドゥルドだった。この席には、ルーム・セルジューク朝の代官(あのカラトイガルの後任)とアフシン・ベ イ も来ていて、状況報告とともに、テンプル騎士団城で押収した財宝も収める。帰路ティトス一味に待ち伏せされるが、ティトスは エルトゥールルに首を討たれる。スレイマシャーは、渡川中突然腹部をおさえて落馬し川の中に落ちる。グンドゥルドとエル トゥー ルル兄弟に助けられるが、そのまま死去。スレイマンシャーは、歿した場所の近くに葬られ、石が置かれただけの簡素な墓にカイ 族の旗が立てられる(下左)。



オグズ部族首長幹部会が開かれ、スレイマン・シャーの妻ハイメ・アナが仕切る。さすがの貫禄。随分長いこと演説していたが、 アナトリアに戻ることと、その間の族長は(暫定かも知れない)、どうやら兄のグンドゥルドに決まったようである。



 最後、移動中のカイ族の様子が映されて第一シーズン終了。

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