コーカサスの山々

エルブルス山
エルブルス山は、コーカサス山脈の最高峰で、5642m。カスピ海から 黒海まで、東西に連なる山脈の、西部のロシア側に位置している。写真は、イェレバンからモスクワまでの飛行機の窓から撮影したもの。拡大しているので映像 はぼやけている。最下段に、コーカサス山脈を通過するときの3枚の写真がある。左から、順に10分おきに撮影したもので、右の写真は、3枚目の写真から 持ってきたもの。グルジア側からエルブルス山を見るには、山脈奥深く入ることになり、まさに奥津城という神秘の山というイメージがあるが、反面ロシア側だ と、エルブルス山が平野に面している。富士山を静岡側から眺める場合と、山梨側から眺める場合の相違と同じような位置関係にある。

エルブルス山は、イランのエルブルス山脈と語源が同じだとの説があり、またインド宗教に登場する須弥山とも関連があるとの説もあるとのこと。イランのエル ブルス山脈には、5600メートルのダマーバンド山があり、やはり宗教や神話に登場する。アララト山、エルブルス山、ダマーバンド山は、それぞれに古来か ら信仰にかかわりのある、神秘な山であるだけでなく、そのシルエットも似たところがある。山脈の中にありながら、富士山のような、独立した優美なシルエッ トを持っている点、それぞれ5500メートルを超える、付近の山々よりもひときわ高い標高を持つ点などである。コーカサスという地域は、アララト−エルブ ルス−ダマーバンドの3つの山に囲まれた三角形地帯に重なり合う、不思議な磁場があってもおかしくはないと思わせるロケーションがある。
アラガツ山
アルメニア北部と中部を分けるアラガツ山は、標高4090メートルもあ るが、全体的に高原のような形をしていて、イェレバンからヴァナゾールに抜ける街道は、さして向背があるとは思えない直線を延々と走り、2300mの峠に 至る。峠付近では、アラガツ山山頂も、左手西方面に見て取れるが、山頂までの向背も、さして急ではなく、とにかく平面を歩いているうちに、標高4000m に到達してしまう、というような地形をしている。

右写真は、イェレバンからモスクワまでの飛行機の窓から撮影したもの。おわんを伏せたような形にも、台風の雲のようにも見える。

下左写真は、イェレバンからガルニ村に向かう途中、イェレバン市街とアララト山を一望に見渡せる峠から撮影した、アラガツ山。下右写真は、同地点からのア ララト山とイェレバン市街。
アラガツ山
アララト山

 
コーカサス山脈


 旅行情 跡

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 モスクワからイェレバンへの往路は、深夜のフライトなので、このような景色を見ることはできない。イェレバンからモスクワ便 で、左側の座席に座ると、ちょうど、エルブルス山を見ることができるので、お勧めである。
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