1951年トルコ製作。1538年スペイン・ヴェネツィア連合軍とオスマン朝の間で行われ
たプレヴェザの海戦とそれに至る事件を描いた作品。基本的には
冒険活劇なのではないかと思います。描かれている事件がどの史実に相当しているのか、よくわかりませんでした。プレヴェザ海戦の
数年前、5年くらい前から
5年間くらいを描いているようにも思えますし、1年間くらいの話を描いているようにも思えます。ひょっとしたら前半のエピソード
は10年くらい前の話で、
途中で10年間くらい飛んで、最後にプレヴェザの海戦となったのかもしれません。あまり集中して視聴したわけではないので、かな
り適当ですが、一応あらす
じをご紹介します。主要登場人物は4人で、バルバロッサ・ハイレッディンとその想い人ジュリア、ハイレッディンの部下セリムとそ
の恋人ハッジェの二組の
カップルを軸に話が進みます。 下記がバルバロッサ・ハイレッディン。スペイン船を襲撃し、ジュリアという気丈で美しい貴族の女性を誘拐するのが最初のエピ ソード。お互いに立派な態度に、惹かれあう二人。でも胸のうちは言い出せない。大人の恋やね。 一方オーストリア・ハプスブルグ家に所属する王(名前は不明)は、ジュリアを取り戻すよう指令。この頃はバルバロッサはまだオ スマン朝の支配下にあるわけではなく、勝手に海賊業をしているようである。 髑髏の旗を掲げ海賊を偽装したスペイン船がバルバロッサ不在時にバルバロッサの拠点を襲撃し、バルバロッサの部下のミマール・セ リムの恋人のハッジェ(ま たはハティジェ)達は捕虜になる。次の場面では、ジュリアを救い出したイタリアの王の宮廷の宴会にジュリアが出席しているので、 ジュリアもこの時点で取り 戻されたものと思われるが、映像には登場していない。 小人にフェンシング劇をさせてそれを宴席からみて笑う貴族たち。 提督フェルディナンドがバルバロッサの根拠地襲撃時の獲得品や奴隷を宴席に献上する。ハッジェが連れてこられるが、ジュリアと顔 見知りだったため、縄を解 かれる。この後、提督フェルディナンドがハッジェをかどわかすそうとするが、ジュリアが見つけて止めてくれ、ハッジェはしばらく ジュリアに仕え、ある世、 ジュリアはハイレッディンへの思いをハッジェに吐露するのだった。 ハイレッディン軍、上陸作戦展開し、イタリアの城に攻め上り、王は討ち死に。城に入りジュリアに会うハイレッディン。二人は惹 かれあっているが、ハイレッディンはジュリアをさらっては行かず、単身去ってゆく。ジュリアはテーブル付して泣き伏すのだった。 一方セリムはハッジェを探すが、ハッジェは陥落のどさくさにまぎれて提督フェルディナンドにさらわれ、スペイン船に載せられどこ かに護送される。その間ま たしても提督フェルディナンドに襲われるが、あわやというところでチュニジアあたりの海賊の襲撃を受け、フェルディナンドは捕虜 に、ハッジェはチュニジア (?)のアミール・アブドゥッラーへ売りに出されることになってしまう。ハッジェは獄中で自らの顔を傷つけて、売られるのを避け ることに成功する。 インペラトール・イスパニヤのカルロス五世登場。だらしない座り方。このあたりから、イタリアVSハイレッディンの争いは、オ スマンVSスペインの争いに発展していっている様子。 セリムがアブドゥッラーの町に潜入し情勢を探っていると、連行されている提督フェルディナンドと鉢合わせし、身分がバレて捉えら れてしまう。逆にフェル ディナンドは解放され、アブドゥッラーの宮廷に。セリムは拷問され、更にセリムの元にハッジェが連れてこられる。セリムが処刑さ れる直前に、ハイレッディ ン軍が襲撃してきてセリムとハッジェは救出されるのだった。 ハイレッディンの幹部会議。幹部としてトゥルグド・レイスやスルー・レイス など、実在の人物が登場しているようである。アンドレア・ドーリア(プレヴェザの海戦でのスペイン側司令官)、イスタンブルとい う言葉が出ているので、海 賊が跋扈していた地中海の情勢はスペインVSオスマンとの形成となってきている様子。 次の場面では、ジュリアの悲報がハイレッディンに 届いたらしく、ジュリアとの思い出の品を箱から出して悲痛な表情となるハイレッディン。ハイレッディンジュリアの墓を訪問し、思 い出の品を墓に備えるの だった。ここで数年から10年間くらいの時間が流れている可能性がある。 そしてハイレッディンはイスタンブルに赴き、スレイマンと面会する。史実では1532年である。下記はスレイマン。 セリムとハッジェは裕福になって豪奢な家で暮らしている。セリムは池に模型の船を浮かべたりしているが、プレベザの海戦に徴集さ れる。 砲撃カットがいくつかでるが、殆ど戦闘イメージだけで、本格的な海戦映像は無し。海戦でのオスマン勝利のナレーションが入り、 バルバロッサの顔が現代の銅像にオーバーラップし、現代のトルコ海軍が銅像の前を行進している場面でナレーションが出て終わる。 IMDbの映画紹介はこちら。 オスマン歴史映画一覧表はこちら。 |