01/23/2010 
フラタラカー(Frataraka)

 貨幣により知られる王名。古代イラン総合サイトCIASのフラタラカの記事によれば、こともとはアケメネス朝治下のエジプトの地方総督の称号だったとのこと(CIASの記事の引用元となったエンサイクロペディア イラニカのFratarakaの記事の方が若干詳しい)。

2006年に中国で出版された書籍「古波斯币」(北京出版)の記載(p144-145)と、1983年版「Cambridge History of Iran 3(1))の記載が異なっているので、両方を併記した。

「古波斯币」では、パルティア国王の力が強い時の貨幣が無い(たまたま出土していないのか、パルティア王により貨幣発行を抑止されていたのかは不明)。

「古波斯币」では、掲載されている365もの図や貨幣と表について出典が記載されているのにも関わらず、なぜかフラタラカ-政権、エラム、カラケネ、インド・パルティア、サカ王国の王名表の出典は記載されていない。そこでCambridge History of Iranの資料も併載することにした(フラタラカ政権に関する雑記はこちら)。

左から3列に出典は「古波斯币」北京出版社 p144-145表6-1

下記2列はCambridge History of Iran Vol3 3(1) p315から

Bagdat一世 前180-140年

 

Bagadat

前250-200

 

Vahubarz 前180-140年

 

Oborzos

前250-200

 

Ardashir一世 前180-140年

 

Artaxerxes1世

前250-200

 

Autophradat一世 前180-140年

 

Autophradates一世

前250-200

 

Alexander 前180-140年 Autophradat一世の子

Shikandat

前160-30

 

名称不明 前180-140年

 

 

 

 

Darius一世 前180-140年

 

Darius一世

前160-30

 

Autophradat二世

前88-40年

 

Autophradates二世

前160-30

 

Darius二世

前88-40年

Autophradat二世の子

Darius二世

前160-30

Autophradates二世の子

Vahukhshar

前88-40年

Darius二世の子

Oxathres

前160-30

Darius二世の子

Ardashir二世

前88-40年

Darius二世の子

Artaxerxes二世

前160-30

 

Peroz

前88-40年

Ardashir二世の子

 

 

 

Namupat

前88-40年

Perozの子

Namupat

前30-224

Artaxerxes二世の子

 

 

 

Pakorus

前30-224

Namupatの子

Napat

前88-40年

Namupatの子

Kapat

前30-224

Namupatの子。ササン朝時代の発音ではカワード

 

 

 

Mithra

前30-224

 

Autophradat三世(Ardashir三世)

50-226年

 

Artaxerxes三世

前30-224

 

Mitra(Minuchetr一世)

50-226年

Autophradat三世の子

Manuchihr1世

前30-224

 

Minuchetr二世

50-226年

Minuchetr一世の子

Manuchihr2世

前30-224

 

Minuchetr三世

50-226年

Minuchetr二世の子

 

 

 

Ardashir四世

50-226年

Minuchetr三世の子

Artaxerxes4世

前30-224

Minuchetrの子

名称不明

50-226年

Ardashir四世の子

 

 

 

Papek

50-226年

 

 

 

 

Shapur

50-226年

Papekの子

 

 

 

Ardashir五世

50-226年

Papek子。サーサーン朝初代王

Artaxerxes5世

前30-224

 



 

 

 

 


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