キ ルディールのナグシェ・ロスタム碑文とナグシェ・ラジャブ碑文 



ナグシェ・ ロスタム碑文(The Naqsh-e Rostam Inscription)

 

1. そして、私、キルディール、マギの長(マグパイティ=モーベッド)は、ヤズダとシャープフル(諸王の王)に善き忠誠と奉仕者であることを示しました。私が ヤズダとシャープフル、諸王の王に行った奉仕のために、シャープフルは法廷で神への諸奉仕の諸問題について王国に次ぐ王国へ、場 所に次ぐ場所、全帝国を通じてマグスの地位における権威と権限を私に与えました。そして、諸王の王であり、ヤズダを与えし者、王 国に次ぐ王国へ、場所に次ぐ場所の諸王の王、シャープフルの指令によって、壮大で多くの神々への諸奉仕、および多くのワルハラン の火が設立され、そして、多くのマギが幸福となり、繁栄するようになりました。そして、多くの火とマギたちが皇帝のようにに任命 されました。 そして、アフラマツダとヤズダはすばらしい利益を得ましたが、酷い混乱がアーリマンとデーヴ達のために生じました。 そして、これら多くの火と諸奉仕のために、諸王の王シャープールの儀式において、このように私の地位において書いたものであり、それは、遺言の指示を法廷 相続人に与えるものでした。

 

「この家系をあなたの礎とさせよ、そして、既にわかっていると思うが、ヤズダと我々がよい行いをしたためにそ うされるのだ!」

 

 そして、諸王の王シャープフルの元で、場所に次ぐ場所で全帝国を通じて、法廷でそのときに作られ た帝国の記録と文書において、これらを記録した文書にこれは書かれている。「キルディール、ヘールバド」と。 そして、シャープフル、諸王の王、神の王座に属する王は亡くなりました。

 

 そして、彼の息子ホルミズド、諸王の王は帝国の支配者につきました。そして、ホルミズド、諸王の王、が私に 司教の冠と帯を与え、私のためにより高い地位と威厳を作り、法廷で、そして王国に次ぐ王国、場所に次ぐ場所、帝国全土を通じて、 彼は、神の奉仕の諸問題に関して、より多くの権威と権限を私に与えて、神であるアフラマツダの名前の後に、「キルディール、アフ ラマツダの祭司長」という称号を私のために作成しました。

 

 そして、(5) 王国に次ぐ王国、場所に次ぐ場所で、それで、多くの神々の奉仕が壮大に実行され、そして、多くのワルハラーン火が設立され、そして、多くの博士がマギが幸 福で繁栄するようになり、そして、多くの火とマギが皇帝のように任命されました。そしてホルミズド、諸王の王のもとでその時代 に、場所に次ぐ場所、全帝国を通じた法廷で書かれた文書は、ここに記録された。「キルディール、アフラマズダのマグスの長」 そして、ホルミズド、諸王の王、神の王座に属する王は亡くなりました。

 

6. 次に、ワラフラン、諸王の王、諸王の王シャープフルの息子であり、諸王の王ホルミズドの兄弟が帝国の支配者になりました。 そして、また、諸王の王ワラフランもまた私に高い名誉と尊厳を与え、法廷で、王国に次ぐ王国、場所に次ぐ場所であらゆるものへの 神の諸奉仕のための権限と 権威を私に与えました。そして、王国に次ぐ王国、場所に次ぐ場所で、多くの神の諸奉仕が壮大に実行され、多くのワラフランの火が 設立され、そして、多くのマギが幸福で(7)で繁栄するようになり、そして、多くの火とマギが皇帝のようにに任命されました。 そして、諸王の王ワラフランの時代に作られた文書と帝国の勅令、記録において、これらについても、記録されました。「キルディー ル、アフラマツダのマグス長」 そして、ワラフラン、諸王の王、神の王座に属する者、シャープフルの息子は亡くなりました。

 

 次に、ワラフラン、諸王の王(ワラフランの息子)が帝国の支配者になりました。帝国では、ワラフランは敬虔 で誠実で(彼の約束対して)忠実でよく振る舞って慈悲深い人でした。そして、アフラマツダの恩寵とヤズダと彼自身の魂のために、 彼は、私の地位を帝国でもっとも高い地位と尊厳のある地位におき、最高の地位の尊厳と官位に私を任命し、法廷において、王国に次 ぐ王国、場所に次ぐ場所、神の奉仕のための全帝国を通して、彼は私に、私が以前持っていたよりも大きな権威と権限を私に与え、彼 は、私をマグスの長とし、全帝国の判事とし、諸儀式の長とし、アナーヒッド-アルダシールとアナーヒッド、イスタフルの女神の火 における強力な支配者としました。そして、「キルディール、ワラフラーンの魂の守護者、アフラマズダの長」という称号を私の為に つく りました。

 

 

 そして、全帝国中の王国に次ぐ王国と場所に次ぐ場所では、アフラマツダとヤズダの奉仕が非常よく行われるよ うになりました、そして、すばらしい威厳が帝国でマズダ礼拝者(Mazdayasnian)の宗教とマギに齎されました。そし て、ヤズダ、水、火、および小さい牛が、帝国ですばらしい満足に達し、アーリマンとデーヴ達が手荒に扱われて、非難されて、アー リマンとデーヴ達の教えは帝国を出て捨てられました。 (10) そして、ユダヤ人、Srmans(仏教徒)、バラモン、Nasoreans(ナザレ人たち(東方正教会のクリスチャン))、(グ ノーシス派)クリスチャン、 Maktak(洗礼派)、および帝国における異教徒(マニ教徒)は打ち負され、偶像の破壊とデーヴ達の神の座に蓄えられてていた ものは撒き散らされ、巣は捨てられました。 そして、王国に次ぐ王国、場所に次ぐ場所に、壮大な多くの神の奉仕と多くのワラフラーンの火が確立され、そして、多くのマギが幸福で繁栄するようになり、 そして、多くの火とマギは皇帝のように任命されました。 そして、諸王の王、ワラフランの息子のワラフランの下で作られた文書と帝国の勅令と記録が記録され、「キルディール、ワラフラン魂の救世主、アフラマツダ のマギの長」と記録されました。

 

 そして、ヤズダと高貴な支配者のために、私自身の魂の目的のために、前方へ、私(キルディール)が多くの問 題と苦労を見たという最も早い時間から。 そして、私はイランの帝国で火とマギを繁栄に導きました。 そして、また、諸王の王の命令で、私はイランの外の領土にはあったそれらのマギと火を整理しました。諸王の王の馬と男性がどこに到着したとしても--アン ティオキア市とシリア(12)とシリアとタルソスの都市とキリキアの国とキリキアにあるもの、カエサレア市と、ガラテアへのカッ パドキアの国と、アルメニア人、グルジア、およびアルバニアの国とBalaskanからアラン人達の道まで。

 そして、諸王の王シャープフル、彼自身の馬と男達は、略奪と放火、破壊を一緒に行いました。 (13) しかし、私はいかなる損害や略奪、いかなる人によても作られたいかなる略奪も許しませんでした、私が遠くに持って行ったこれらのものは、それら自身の国 に返しました。

 

 そして、私は、帝国内でただしきマギとマズダ礼拝者の宗教の師となり、傑出した存在となりました。一方、マ ズダ礼拝者の宗教と神々の奉仕の儀式において、異教徒と不安定な人々、マグスの地位にいる人々は、礼拝で指示を観察しなかった 人々には体罰を与え、彼らを非難し、良い香りを作り出しました。 そして、私は、多くの火とマギを設立し、帝国の文書を作成しました。 そして、ヤズダと諸王の王の支援と私の努力によって、多くのワルハランの火がイランの帝国の中で確立されました。また、多くの親類結婚がなされ、不誠実に なった多くの人々(彼らの誓いへの)が、再び忠実になりました。デーヴ達の主義に従うようになった多くの人々も、私の努力で、彼 らは、デーヴ達の主義を見捨てて、代わりに(15) ヤズダの主義を受け入れました。 そして、多くのltps'ks(gahambarの全体の式典)が保持されました。 そして、また、様々な種類と他の神の奉仕の宗教の多くの考慮が非常にすばらしく優れるようになりました(これらは領域不足のためのこの碑文に書かれてはい ません)。

 

 そして、私によって、私自身の家系にも、場所から場所に多くのワラハランの火が設立され、および私がわたし の家系の為に設立した多くの火のために、私はあらゆる祝宴を、祝宴につぐ祝宴を行うよう指示した。それは1133の ltps'ks(gahambarの全体の式典)であり(16)、それは1年では6798回の 1年のltps'ks(gahambarの全体の式典)となりました*1。 そして、私自身の家系に関して、私は様々な種類の他の神の奉仕も作成しました。もし、それらがこの碑文に書かれたなら、その種類はあまりにも多くになり過 ぎたでしょう。

 

 私はこの碑文を記載しました、つまり、将来、帝国の記録や、文書、その他の碑文を見る誰であろうと、知るだ ろう、私はキルディールであり、諸王の王シャープフルの元では「キルディール、聖職者の学校長」との称号を得た者であり、諸王の 王ホルミズドと諸王の王ワラフランの下では、私は、「キルディール、アフラマツダの祭司長」の称号を与えられて、ワラフランの息 子である、諸王の王ワラフランの下では、私は「キルディール、ワラフランの魂の救世主、アフラマツダの祭司長の称号を与えられた 者であることを知るでしょう。 そして、この碑文を見る者、または読む者は誰であろうと、そのヤズダと高貴な支配者と、自分自身に敬虔であって、誠実である者であるで しょう。(まさしく) 私がそうであったように、この骨に賦与された身体用の運、及び魂の救済の為に善き名声と財産を得るために。

 

*1  各々の祝宴が1年の間に6回繰り返された計算になる。

*2  本ナクシェ・ロスタム碑文は、伊 藤 義教氏が著書「ゾ ロアスター教論集」の中の「カルデールの「ゾロアスターのカアバ」刻文について」の章で翻訳している カアバ碑文と同じ内容です。カアバ碑文とナクシェ・ロスタム碑文は物理的に同じものなのか、或いは物理的には別であっても、同じ内容 のものなのか、いづれかであるのかは不明です。いづれにしても内容は同じなので、私の翻訳は、あまり訳文を入手しにくい本碑文につい て、「手っ取り早く、何が書いてあるのか、だいたい知りたい」という場合にご利用ください。厳密な訳は、伊藤先生の論考をご参照くだ さい。

 


 

ナグシェ・ラジャブ碑文(The Naqsh-e Rajab Inscription)

 

(1) 正義と高い地位によって、私(キルディール)は帝国で知られており、ヤズダと支配者達への善き奉仕を行ったことで知られています。さらに、ヤズダの後見を 受けることを約束されていることで知られております。もし、ヤズダの助けがあるならば、私、キルディールは、もっとも高い程度で 生きることが、そのとき私や、天国と地獄の、既に去ったヤズダの後見を受けられている人々にも見られるようにしたことが、本質で あり、主張され、強調されるべきことなのです。神への諸奉仕が帝国の中において実行されているように神々への諸奉仕について も、既に去ったヤズダの後見を受けられている人々のためにも。

 

 さらに、それらはどんな種類のものであっても、より正式な方法で、私によって説明されていること になっています。これは私がヤズダに約束したことなのです。私によって確立されたこれらのことは、私によって天国と地獄のための なされたことでもあり、これらの諸奉仕については、正教と異端についても、それらの本質についてが説明されました。

 

いまこのとき、ヤズダの助けを借りて、これらが設立されたとき、既に去った後見される人々にこのように説明さ れ ました。そして、ヤズダのよりよき奉仕と意思を持つ者に私はなりました。そして、私自身の魂のために、私は、より慎重となり 静か になりました。  そして、また、帝国の中で、より正式な状態で実行されるこれらの奉仕と奉納をする者の上に、私はいることになりました。そして、この碑文を読 んで、見る者は誰であれ、ヤズダと、支配者と、彼自身の魂の正直な者と、正しき者に、なるようにさせます。そして、奉納、諸奉 仕、およびマズダ崇拝者(Mazdayasnian)の宗教において、現在生活で実行されるものを超えて、より正式な方法をとる ようにさせてください。

 

 いままた、もうひとつの件があります。 誰でも命令を自由自在に発することはできるわけではありません。 私が決めたことを知らせてください:

 天国があり、地獄があります。 そして、良き行為者である人は誰であれまっすぐ天国に行くものです。そして、罪人である人は地獄が割り当てられるのです。 そして、良き行為者である人は誰であれ、良き行いを続けた後に、骨が埋め込まれている身体の中に名声と繁栄がもたらされ、この骨が埋め込まれている魂の正 当性の中に、彼は到達するのです。私、キルディールが到達したように。

 

 

 今、私は、私、キルディールのためにこの碑文を書いています。支配者と諸侯によって以前から、帝 国の行いによってマギととともに、多くの火が設立され、帝国の行為によって、私自身の名前で偉大な栄光が私のためにもたらされ、 この文書が書かれました。将来、この帝国の文書や行為やその他の碑文を見るものは誰であろうとひとつのことを知るべきです。そ れは、私はキルディールであり、諸王の王シャープールの元にいるものでキルディールはマグパット(マグスの長)であり、ヘール パット(Ehrpat)の称号を与えられたものであり、諸王の王ホズミルドと、諸王の王、シャープールの息子のワラフランの下に いた者であり、キルディール、アフラマズダのマグパットの称号を与えられしものであり、ワラフランの息子の諸王の王ワラフランの 元にいるものであり、キルディール、ワラフランの魂の救済者でありアフラマズダのマグパッドの称号を与えられし者である(という ことを)。

 

    


この翻訳は以下の英訳を利用しました。

     Kartir'sinscription

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