古代ローマ・キリスト教聖人映画「聖殉教者アナスタシア」+古代ローマ聖人映画新作情報


 1986年ギリシア映画「原題Αγία Αναστασία η Φαρμακολύτρια」。ディオクティアヌス帝時代のキリスト教弾圧で殉死した聖アナスタシアを描いた聖人伝映画。本作は、歴史映画ではなく、「聖人伝」の映画 化です。アナスタシアの聖人伝自体は知られたもので、日本語情報もあるので、あらすじは省略します。

 下記はローマ皇帝と元老院。ディオクレティアヌス(在284-305年)らしいが、映画では「ディスパラン」と聞こえる。

 自宅の寝台の上のアナスタシア。富裕な邸宅であることがわかります。

 カタコンベ(地下礼拝堂)のキリスト教の集会に出席するアナスタシア。

 皇帝ディオクレティアヌスの近影。

 皇帝に呼び出されるアナスタシア。

 アナスタシアの二つ目の試練。湖に船で漕ぎ出したところ。

 この後、火あぶりの場面があるのですが、薪の前の棒に縛られる直前までの映像があります。磔になる前とはいえ、画面ショットを 撮るのははばかられるため、映像は以上です。最後は昇天してゆくイメージと鐘の音で終わります。

 今回、「聖殉教者アナスタシア」関連情報を探していて、たまたま、ギリシアで製作された映画一覧を見つけました。この中に、ヴァシレイオス二世時代 の映画が無いものでしょうか。。。。ゆっくり探してみたいと思います。本作については、まったくと言って良いほど情報が見つかり ませんでした。わずかに、こちらに監督と配役表、極短いあらすじがある程度です。

 最後。2002製作の、キリスト教のヨハネ黙示録の映画「アポカリプス~黙示録~(原 題Apocalipsis」。日本語版dvdが出ていますが、JP Amazonでは、主演のヨハネ役が、「チャード・ハリス」と、誤りがあります。冒頭で、「リチャード・ハリスに捧ぐ」と、2002年に死去したハリスの 遺作であるにも関わらず、間違っているという。。。

 それはともかく、この映画を歴史映画として観る方は少ないものと思うのですが、以下 の2点は他の歴史にあまり登場しないので重要かと思います。一つはローマ皇帝ドミティアヌス(在81-96年)の映像が見られる 点。紀元90年とテロップ が出て、元老院で「私はシーザーであり、神である」と宣言するドミティアヌス。

 もう一つは、トルコのエフェソス遺跡が再現されている点。

 半分くらいは、歴史映画として観れます。とはいえ、後半の、黙示録の映像化の部分は、やはり少し迫力不足かも。天使のラッパが 轟き、七つの封印がひとつ ひとつ外され、七つの災害により世界が滅亡する場面は、2002年のCGや特撮といえど、少し迫力不足な気が。。。。しかし、そ の最後の審判の、天国の法 廷らしきもの映像には驚きました。あと、途中でヨハネが、未来を透視し、現代の超高層ビル街や、爆撃などを視るのですが、どうせ なら、もっと未来の宇宙船 とかも透視して欲しかったところ。映画「ノストラダムス」は、ちゃんとした歴史映画ながら、スターウォーズに登場するよう な、巨大な宇宙船を幻視する場面が出てきます。このくらいやって欲しかったところです。

  もう一つ、「アポカリプス~黙示録~」で気になったのが、ヨハネの英語発音。ヨハネは英語でジョンなので、「ジョーン」「ジョーン」と呼ぶ声 が、「ターミネーター2のラ ストの、母親に化けたターミネーターがジョンを呼ぶ場面に似ていて笑えました(そういえば、今年はターミネーター2製作二十周年 で、記念のイベントが行わ れているそうですね)。

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