29/5/2001  created
29/Nov/2018 last updated

 統一秦から漢代・南朝時代(主に漢代)の歴史ドラマ・歴史映画・小説・コミック

映画・テレビ番組

Wikipedia(中 国語)の歴史ドラマ一覧表についてはこちら
タイトル
制作年・国
内容
始皇帝暗殺(The First Emperor) 1998年・香港

最初イマイチ秦王政のキャラクターがつかみづらかったが、邯鄲攻めや燕京市街の映 像などなかなかのスペクタクル。

英題 The Emperor And The Assassin

秦始皇
中国(TV)

英雄/HERO
2002年・香港
中国歴史の刻版本や画像石で描かれた世界を彷彿とさせる静 かで美しい 映像。でもちょっと始皇帝が英邁すぎるなぁ。
項羽と劉邦(原題 西楚覇王) 香港 権謀家の劉邦がオデュッセウスに、一途でたくましい項羽がアキレウスに見えてきてしまう。

鴻門宴伝奇

2011年中国

上記「西楚覇王」が正統派だとすれば、こちらは「伝奇」の通り、アクション・ファ ンタジー色が強い。項羽・劉邦・張良・韓信みんな二枚目。范増と張良の目隠し碁対決がスリリング。

項羽と劉邦  鴻門の会
2012年中国
前196年劉邦治世末期の韓信誅滅を巡る真相と史書の改竄を巡る暗黒譚
淮陰侯韓信
中国(TV) 詳しくはこちら
神断侠侶

武侠モノ
辛追伝奇
中国(TV)
馬王堆遺跡に葬られていた女性(辛追)の生涯を描いている らしい。韓信 が江夏王 を攻めるところから物語は始まる。
馬王堆秘史之大漢巾幗
こちらも、馬王堆遺跡に葬られていた女性(辛追)の生涯を 描いているら しい。
劉邦の大風歌-漢建国記
中国(TV)
2009年。全44話。文帝の生涯。

美人心計

中国TV 2010年

漢文帝妃竇猗房の話。面白いらしい。

大漢天子パート1~3
中国(TV)
武帝の大河物語だが、歴史劇というより、時代劇(中国の時 代劇を古装劇 というそうで、これはその古装劇。詳しくはサイト『古装劇場』のこちらの記事にあ ります。
漢武大帝
中国2005年
恐らく漢代を描いた歴史ドラマの中では現時点では最高峰。 建築・衣装・文物は漢代の各種出土史料を利用している。詳しくはこちらのサイト『古装劇場』のこちらの記事にあ ります。
衛子夫
2014年
漢代の建築のセットのおおよその概観は比較的まとも。内装は少し?

東 方朔

中国(TV) 2008年

 

夜郎王
中国(TV)
全24集。夜郎王と司馬相如などが登場。感想はこちら
南越王
中国(TV)
詳しくはこちら。 2007年
司馬遷 中国(TV) VHS全6巻18回26歳以降の司馬遷の半生
烏龍天子
台湾(映画)
前漢宣帝の話

母儀天下

中国(TV)2008年

前漢宣帝から、哀帝登極までの後宮中心に描いた大河物語。 邦題クィー ンズ-長安、後宮の乱」
王昭君
中国(TV)

昭君出塞
中国(TV)

漢秋秘史
中国(TV)
超飛燕・合徳姉妹の話

光 武大帝

中国(TV)

 

秀 麗江山之長歌行
2016年
邦題『秀麗伝』光武帝妃陰麗華の話。
班 淑傳奇
2015 年
邦題『ハンシュク~皇帝の女傳』。班超の架空の娘が後宮 で出世する話らしい。
張衡 1982年・中国  感想・紹介はこちら
三国演技 中国(TV) 1991年 全40巻80回にわたる完全映像化
華陀と曹操 中国
曹操与蔡文姫
中国(TV) 詳しくはサイト『古装劇場』のこちらの記事にあ ります
呂布与貂蝉
中国(TV) 詳しくはサイト『古装劇場』のこちらの記事にあ ります。
赤壁 中国・2008年
映像はこちら

三国志

中国・2010年

全95話。48巻。

瑯琊榜 2015年
南朝梁、全54話。

現代の小説(歴史物語・時代小説以外)


タイトル
著者
出版社
内容
花の歳月 宮城谷昌光 講談社 文帝母猗房の物語
元年春之祭
陸秋槎 早川書房
天漢元年(前100年)、旧楚国、雲夢沢で発生した殺人事件を描いた本格歴史推理小説。
暗色群生 藤水名子 双葉社 章帝時代の隠密司馬の活躍。「四書」「五経」って、既にこの時代に成立してましたっけ?「四書」「五経」とか、「前漢」 「後漢」とい う台詞が会話に登場してしまい、ちょっとトリップしがたいところもあるけど、この時代を扱った珍しい娯楽時代活劇。
蔡倫 塚本靑史 祥伝社 紙を発明したとされている蔡倫の伝記小説。歴史物語に限りなく近いが。。。
三国志新聞 三国志新聞制作委員会
新聞広告などギャグが混在していながら、日本語で書かれた他のどの小説よりもリアルに当時の世界にスリップできた。TV シリーズ三国 志の写真入りだったせいもあるだろうけど。これまでの「歴史物語」風小説に足りないポイントを突いている様に思えます。
洪水 井上靖 新潮社 「楼蘭」所収。AD220頃の楼蘭付近で辺境部隊が遭遇した奇談
倭の風 嘉藤徹 PHP研究所 卑弥呼死後の倭を巡る内乱に参加した中国人と壱与の冒険譚。
沈約独語
吉川忠夫
中公文庫
「宋書」の作者沈約の時代や王朝についての独白。一人称小説と見ることもできる。「劉裕」所収。
「柳絮」

井上祐美子

 

感想はこちら





*異論はあると思いますが、古代中国を扱った歴史小説の文体にはある「定型」がある様に思えます。その定型文体で描かれた小説はどうしても 「歴史物語」と しか 思えないので、ここでは載せていないのです。宮城谷昌光さんの小説作品と、陳舜臣さんの啓蒙的な歴史物語の間にあまり差異が感じられないから です。「花の 歳月」の主人公は比較的影絵を脱し、また風景がリアルに感じられ、「歴史物語」を脱している様に思えます。これらを同列に扱うのであればユル スナール「老 絵師の行方」も載 せてしまいたくなります。
 同じ理由で横山光輝さんの「三国志」は凄い作品だと思いますが、やはり「歴史物語」だと思えます(しかも彼の作品の場合どれを読んでも時 代・地域の相違 が あまり明確ではないような感じが。。)。
 
 

当時の著作物


タイトル
著者
成立年代
内容

鄒陽 前漢 鄒陽(206-129)
招隠士 劉安 前漢 劉安(178-122)
七発八首 枚葉 前漢 枚葉(?-141)
子虚賦・上林賦 司馬相如 前漢 司馬相如(179-117)
禍秦論 買誼 前漢
淮南子 淮南王 前漢
史記 司馬遷 前漢 邦訳ちくま文庫
塩鉄論 恒寛 前漢 翻訳東洋文庫
僮約
王褒
前漢

神烏賦
不詳
前漢
鳥を擬人化した寓話のような賦。尹湾漢簡出土文献。仏教とともに入ってきた古代インド説話文 学とルーツの異なる古代中国独自の民間俗文学作品として重要。福井佳夫『六朝の遊戯文学』(2008年汲古書院)所収
甘泉賦 揚雄 前漢 揚雄(53-AD18)
逐貧賦
揚雄
前漢
生活苦を嘆いた賦。翻訳は福井佳夫『六朝の遊戯文学』(2008年汲古書院)所収
烈女伝 劉向 前漢 『列女伝』 劉向著、中島みどり 訳注(全三巻、平凡社、2001年5月)
漢書 班固 後漢 邦訳ちくま文庫
論衡 王充 後漢 当時の人々がどう世界を捉えていたのか。少々特殊といわれる思想家ながら、プリニウス博物誌に対抗可能な中国の書物を挙 げるとすると これになるのではないか、と思っています。
北征賦 班彪 後漢 「文選」所収
潜夫論 王符 後漢
両都賦・西都賦・東都賦 班固 後漢 長安と洛陽を紹介しつつ比較して論じた書。当時の首都の様子をつかむことができる。
東征賦 班昭 後漢 息子の転勤について東の地へ赴く班昭の心情を綴った作品。
西京賦・東京賦・南都賦 張衡 後漢 (76-139) これも長安と洛陽を紹介しつつ比較した書。
登楼賦 王粲 後漢 (177-217)
傷寒論
張仲景 後漢
(150~219)。医学書。全10巻22篇。邦訳はなさ そう。
籍田賦、西征賦 潘岳 西晋 (247-300)

左思 西晋 (250-305)
銭神論
魯褒
西晋
(生没年不詳)翻訳は福井佳夫『六朝の遊戯文学』(2008年汲古書院)所収
三国志 陳寿 西晋
遊天台山賦 孫綽 東晋 (317-71)
蕪城賦 鮑照
(411-466)
仏国記
法顕 東晋
399-416年間のインド旅行記。「東洋文庫の法顕伝所 収。短いので 直ぐ読める。
斉民要術 賈思キョウ 北魏
古代中国の料理書。雄 山閣出版から翻訳あり(1997年)。6世紀前半
洛陽伽藍記
楊衒之 東魏 内戦で荒廃した洛陽を訪れた著者が、かつて北魏時代の洛陽 の繁栄をしの んで、首都の状況を語ったもの。東洋文庫に翻訳あり。
「宋雲家記」 宋雲 北魏 518-521年、ガンダーラ旅行記。僧侶達に同行した官 吏。僧恵生達 は、そのままインドへ。宋雲は途中ガンダーラまでいって、引き返してきた。洛陽伽藍記第5巻に収められている。東洋文庫の 「法顕伝」にも所収。これも短い ので直ぐよめる。

コミック

タイトル
著者
出版社
内容
中国英雄伝(1)
久保田千太郎作・久松文雄・園田光慶画
講談社漫画文庫
張騫と高仙芝を扱う。張騫の方は、小学生向けという感じ。長安が清朝の紫禁城のようだったり、匈奴がモンゴル軍みた いだったり、大夏 がイスラム期の町にしか見えなかったり、月氏国の城門が発掘され、ベルリン博物館にあるバビロンの門(あの青いやつ) だったり、大夏の宮殿がペルセポリス だったりと、ちょっとイマイチ。高仙芝の方がもうちょっと色々調べこんでいる感じで、絵柄も内容も中学生~高校生向けと いう感じ。
中国英雄伝(2) 久保田千太郎作・久松文雄画 講談社漫画文庫 李公利と王昭君を扱う。
中国英雄伝(3) 久保田千太郎作・貝塚ひろし画 講談社漫画文庫 班超を扱う。当時の西域の文物や都城は判明していない部分が多いが、作者の想像力で構成された都城・衣装・風物はそ こそこ説得力のあ る感じ。文物については明代長城となってる長城以外は気にならなかった。筋は中学生向けという感じ。
お嬢様と私 加藤四季 白泉社 漢劉詢(宣帝)を扱ったギャグマンガがあるとのこと。読んでみてびっくり。若き日の劉詢が少女漫画の4コマ連載の主 人公となってい た。内 容紹介のHP








 
 
 

音楽

タイトル
著者
出版社
内容