タクト・イ・スレーマーン
-スレーマーンの王座-
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ササン朝時代には社会を構成する3っつの階級に応じた「聖なる火」があったとのこと。3つの火とは
・祭司の火
であり、よく言われる印欧語族の3階級に対応しているものだが、それぞれの火を祭る神殿がそれぞれあっらしい。 ・祭司の火はアートゥル・ファルンバーグ(アートゥルは聖なる火の意味らしい)と呼ばれ、ササン朝時代にはファールス地方にあったらしい。 |
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・戦士の火はアートゥル・グシュナスプと呼ばれ、ここシーズ(現名タクト・イ・スレイマーン)の神殿に祭られていた。パルティア時代から王は戴冠式を終えるとこの神殿へ巡礼することになっていたらしい。
・農耕・遊牧民の火はアートゥル・ワルゼミフルと呼ばれ、アパールシャフルのレーワント山の上にあったらしいが、アーパルシャフルがどこだかは特定されていない。 シーズは直径500m強のパルティア起源と思われる円形都城小高い丘の上にある。メルブやニサと異なり城壁は日干しレンガではなく石である。
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遺跡MAP | |
右最上段は逆に遺跡から見た西南方面。ゼンダネ・スレイマーンと呼ばれる標高400mの火山がある。左最上段の写真はゼンダネ・スレイマーンの頂上の噴火口脇から撮影したもの。
輪郭はわかりずらいが、均整のとれた美しい輪郭を持つ山である。 下の写真にも背景に写っている。 上の写真は南の概観。上右の写真は東からの正門の概観。 下の左右の写真はいづれもササン朝時代のゾロアスター神殿とアナーヒーター神殿の写真。 他にササン朝時代の建造物としてはレセプションホールや法廷などの跡が残っている。 また敷地内にはモンゴル時代の建築物跡も残っている。遺跡は今も改修中。 シーズの遺構の中心、若干南よりのところに直径150m程のレモン型の泉がある。
右の写真は泉の東側にあたり、泉から水が流れ出している部分である。泉の深さは70mあるとのこと。 |
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拠点となる街は遺跡から南西方向40km地点にあるタカブの街。ホテルは一軒しかなく、1キロ程バスターミナルから離れているのでちょっとわかりにくいかも。方向としてはメイン通りの北にある。
通行人に聞くべし。ホテルは一軒しかないので、料金は言いなり。公式レートだと24$もした(1998年)。宿のオーナーは英語が通じる。写真右最上段の写真、ゼンダネ・スレイマーンとシーズの間の緑の地帯は村である。ここまでバスは来るので、そこから歩いて2キロ程度。 バスの本数も思ったより多そう。確実なとことはわからないが、タカブから遺跡へ行く途中1時間のうちに5,6台のバスとすれ違った。少なくとも朝夕にはタカブで働く人の為のバスが数本運行しているのかもしれない。しかしタクシーで行くのが断然効率的と思われる。交渉次第では適正価格で行ってくれる。 遺跡手前のゼンダネ・スレイマーンにも上って見ると良い眺望を目にすることができる。噴火口も除けるが、危険なのは言うまでもない。 |
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タフト・イ・スレイマーン見学の拠点はタカブ。タカブへ入るにはテヘランからハマダーン経由ということになると思う。
テヘランからハマダーン間は5時間。ハマダーンからは直通バスは無く、ハマダン→サナンダージ 3時間、 サナンダージ→ビザール 1時間半、 ビザール→タカブ1時間半で合計6時間。乗り継ぎがスムーズにいかないとまる1日かかることになる。 しかもサナンタージは比較的大きな町でバスターミナルは南と北の2つある。この間の移動がバスかタクシーとなる。 ケルマンシャーからタカブへ行くにもサナンタージを通過する。所要時間は同じくらいだろう。 タカブからウルミエへ抜けるにはタカブ→シャーヒン・ディズ 2時間、 シャーヒン・ディズ→メヤンダーブ 1時間、 メヤンダーブ→ウルミエ 2時間半で合計5時間半。 |
*シーズはホスロー2世の時代、ローマ皇帝ヘラクレイオス(在610-41)により破壊され、写真の城壁はその後再建時に作られたものであるらしい。
* 一時プラティスラバに比定されていたころもあるらしい。 |
旅行日記
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