トュシュパ城塞



紹介

 ウラルトゥ王国の都トュシュパの城塞。扉写真が城塞部分で、都は写真右の平原に展開していたらしい。扉写真はヴァン湖 畔から東方向の風景。城塞の南側が都だったらしい。この都はBC9世紀サルドゥル王によって築かれたとのこと。ウラルトゥ王 国は現在のアララット山にもその名を残しており、「アララト」は相当古くからこの地域で利用されてきた古い言葉である模様。 写真左は城塞から西方向、ヴァン湖を見たもの。写真右はその逆に東、ヴァン市街を眺めたもの。湖畔の、なにも無い平原に忽然 と城塞に適した丘が存在することが、不思議である。城塞はあまりにも城塞に適していて、まるで意思をもって作られたかのよう である。右写真にあるように、ヴァンは荒涼とした風景のなかのオアシスのような土地である。市街には武装した兵士が路上や スーパーの屋根の上にちらほらいるものの、ぴりぴりした雰囲気は無く、地元のクルド人少年と話したりしていた。
 市街も雑然としたアジアの雰囲気。イラン側のアゼルバイジャンにもクルド人町があるが、雰囲気はよく似ており、いわゆ るここがクルディスターンの一部なのだろうと思わせられる。
 
 城塞とその丘は南北100m程度、東西2km程度あり、魚の背鰭のように 薄く平べったい。 写真右は城塞。 逆光で若干 見にくいが、左側に門の跡が見え、正面は本丸のような建築物。左下は北側の城塞。右下は、左下の城壁部分の拡大図。
 (旅行情報)
98年夏時点はクルディスターンはトルコ軍の監視地域。夜間の通行は制限されており、検問も多い。バスは午後は殆ど運行しな くなるので移動は若干不便だった。ヴァン市中心部繁華街は割と大きく都会といえる規模だと思える。市街は碁盤の目状で中心は 東西南北通りに沿っていて、中心の十字路が町の中心地なので分かりやすい。城塞は中心の十字路から西へバスで10分、3、4 キロ程度なので歩けないことも無いと思われる。遺跡は有料。
 近郊ヴァン湖内の島アクダマル島に中世アルメニア王国時代の教会がある(形式はアニの遺跡にある教会と同じ)。
 ヴァンからエルズルムまで7時間。ディヤルバクルから6時間。ドゥーウバヤジットから2時間半。ビトゥリスまで2時間半。
 

遺跡見取り図 旅行日 記
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