ロシア歴史映画「ユーリー・ドルゴルーキー公

  1998年作。モスクワ建設者とされるユーリー・ドルゴルーキー(1099-1157年)の 晩年を描いたロシア映画。紹介はこちら
  字幕が無いかったので筋はよくわからないのですが、当時のスズダリや建設中のモスクワの街並みが描かれています。下はスズダ リのクレムリン。更にその下はモスクワのクレムリン。

 いづれも木造建築でできている、西部劇に登場する当時の米国西部の街と似たような感じの街並み。
 こちらは建設中のモスクワの通りの隅に作られた臨時の祭壇。生活風景の参考となる映像といえそうです。


  場面の動きはあまりなく、冒頭、スズダリのユーリーの自宅兼街宮廷の場面から開始。宮廷というよりも、自宅の居間がそのまま利用 されているだけ。スズダリ といえば、当時キエフ大公国内の有力分国だったとはいえ、この程度だったのかも知れませんね。。。年老いたユーリーが王座に座っ ているところ。

  続いて武芸大会、娘の結婚式などが描かれ、最後はキエフ公と決戦。ロシア平原はほとんどが湿地帯であるため、夏は戦闘はできず、 戦争は冬に行われるのが常 だったとのことですが、その当時の冬の戦闘場面が描かれています。ロシアでは戦争は冬にやるのが常識だったようなので、ナポレオ ンやナチス=ドイツが冬に 敗退したのは意外でも何でもないのですが、そういう事実を知っていれば、冬が来る前に、ある程度のところで撤退しておくべきだっ たのでは?と素人ながら考 えてしまいました。おそらくは、そんなこと百も承知で冬の前にうまく切り上げられなかったということなのだと思うのですが。。。

 こちらはスズダリの城門を入ったところの、スズダリの大通りの様子。
 モスクワ建設やキエフ公との開戦の様子から、1150年前後のロシアの風景について、参考になりそうな映像を提供してくれる作 品と言えそうです。次回は、11世紀ロシアの風景の参考になるヤロスラフ賢公の映画を紹介します。

ロシア歴史映画一覧表はこちら。 

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