歴史書に記載される事実は一体どこからもってこられるのでしょうか? 何年に何があった、という事実はどこか ら得られ ているのでしょうか?当時の当事者による資料を1次資料、同時代人が1次史料や伝聞をもとにまとめた資料を2次史料、後世の歴史家が まとめた資料を3次史料とする場合、3次史料以上の史書に接する機会があまり無いことに気付かされます。例えば「史記」は武帝の時代 については1史料ですが、それ以前の時代 については3次史料となりますよね。「ガリア戦記」を書いた(多分口述だと思うけど。忙しい人だから)カエサルは当事者ですが、 「ローマ史」を書いたリ ヴィウスは資料だけを用いて記述したので、彼の著作はアウグストゥス時代についても2次史料、ということになると思います。
こうした考えもあって、以下の史書資料の項目では著作者の生存年代と対象年代、及び可能であれば経歴を入れることを試みてみまし た。
地中海世界の資料
政治) 史書資料、碑文
法律) 法律書、法学者著作
生活) 各地の遺跡、遺物、壁画、沈没船など
建築物)考古学遺跡、壁画
イラン世界の資料
政治)貨幣、ギリシャ・ローマ、アルメニ ア、シリ ア、アラブの史書資料
法律) 法律書
生活) ほとんどなし
教育・学術)アル・タバリー、フィルダウシーなどに若干の記載
建築物)考古学遺跡
中華世界の資料
政治)古代中国の史書資料等
法律) 竹簡木簡などに記載されている秦律、漢律
生活)画像石、竹簡木簡、墓埋葬遺物
学術)
建築物)画像石 遺跡ほとんどなし
BACK