明代以降、1380年から2000年までの630年間の10年単位の中国の 人口

各年代の最低と最高値

人口

1380

6800万人

1480

11600万人

1490

9800万人

1580

16200万人

1650

12300万人

1670

14800万人

1690

14400万人

1700

13800万人

1850

412000万 人

1870

358000万 人

引用元の表には紀元1年、960年、1280年の数値も掲載さ れていて、それぞれ5960万、5500万、1億となっている。また、別の箇所には、1000年で5900万という数値 が掲載されている。

1690年から急激に増加しているのは、正確な人口把握を目的 とした康熙帝による人頭税廃止措置により、戸籍外人口が把握されたため。結果として、人口を考慮した政策の実施が可能と なった為。或いは、経済発展による自然死亡率低下による人口増加と考えられる。それにしても、明末、清末の騒乱下での人 口減少率は、前後漢末の激減(25%程度に減少)に比べれば軽微な値(明末75%程度、清末90%程度)に減少)となっ ている。更に、引用元の表の1280年は、1億人となっていて、明初1380年の6800万人は70%に減っている。つ まり、時代が経過するにつれて、王朝末期の減少率が、25->70->75->90となっている。後 漢と宋の間は、25から70の間となる可能性があり、王朝末期の混乱による人口減少が、時代とともに、軽微になっている 事実を反映しているのかも知れない。古代の極度の人口減少も、政府の戸籍把握力の弱体化ではなく、ほぼ事実に近い可能性 がある。
なお、明代最盛期の人口数が、史料に記録されている数値と大幅に乖離している。この点の事情については、「明朝最盛期と清朝前半期の人口1億5千万-2億人説の 由来(史料と推計値の算定根拠)」という記事をご参照ください。

Chinese Economic Performance in the Long Run 960-2030(中国経済的長期表現 第2版」 アンガス・マ ディソン著 中国版上海人民出版社 2008年p178付録D 表D.1 中国人口、公口1−2030年から、グラフを作成。当 人口統計表は、アンガス・マディソン (1995年)と中国国家統計局の官報数字から作成されたものとのこと。

なお、後漢時代の人口についてはこちら唐代から元代までの人口はこちらにまとめてみました各時代の領内各地域の人口密度地図はこちら

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